【加筆内容】障がいとBDNFの関係について考える その6「統合失調症編3」
統合失調症とBDNFレベルの関係をメタ分析・系統的レビューしてみた…!
2011年のニューサウスウェールズ大学の研究によると、統合失調症とBDNFレベルの関係についてメタ分析・系統的レビューを行ってみたそうです。
まず研究者たちは、統合失調症の患者さんと健康な方のBDNFレベルを比べた先行研究をMEDLINEとEmbaseを用いて検索して見たそうな。結果、378件の研究がヒットしたとのこと。続いて統合失調症の患者さんと健康な方のBDNFレベルを比較していない研究や質の低い研究を除外していったそうで最終的には、16件の研究が基準を満たしていたらしい。
この16件の研究をメタ分析にかけつつ、系統的レビューとしてまとめたとのことで結果はこのようになっておりました。
- 統合失調症の患者さんのBDNFレベルが低下する…!という話は、中程度のエビデンスがあった…!
- 薬物治療を受けていない統合失調症の患者さんと薬物治療を受けている統合失調症の患者さんをチェックしてみると、男女ともBDNFレベルが低下していた…!
- 統合失調症におけるBDNFレベルの低下と年齢の増加は関係があったが、薬剤投与量は関係なかった…!
う~ん。どうやらうつ病同様、統合失調症でもBDNFレベルは低くなっていたみたいですねー。但し、薬の影響がこれに関係なかったってのは意外ですな。