睡眠不足で周りが敵だらけに見える…!って話を聞いたことがございませんか…?
徹夜明けとかだと、周囲の人が皆、自分に対して不満のあるように見えてしまうって感じです。
今回はこれが本当なのか調べた研究をご紹介します。



睡眠不足で周りが敵だらけに見える…!は本当か…?

2015年のカリフォルニア大学バークレー校の研究によると、睡眠不足と顔の表情を読み取る力の関係性について調べてみたそうです。
この研究では、睡眠に問題を抱えていない健康な18~30歳の男女18人(男性9名女性9名、平均年齢19.6±1.45歳)を対象に行われたそうで、クロスオーバーデザインを採用したとのこと。
んで参加者には、以下の2グループに分かれて過ごしてもらったそうな。

  1. 睡眠不足グループ:午後9時にラボに来てもらい、寝ていないか監視されながら、徹夜して(24時間起きていて)もらった。
  2. しっかり寝たグループ:午後8時にラボに来てもらい、午後11時から午前7時30分±30分の約8時間寝てもらった。

続いて、午前9時に全員の脳をfMRIでスキャンしつつ、合わせて顔の感情識別テストを行ったみたい。顔の感情識別テストは、70種類の顔の画像セット×2を使って行われたそうで、画面に1.5秒だけ顔の画像が表示されるので、参加者はその顔が「敵に見えるか」、「敵に見えないか」を答えたそうです。
因みにウォッシュアウト期間は、少なくとも6日間(平均12.42日間)をとったそうな。
それでは結果を見てみましょう…!

  • しっかり寝た時と比べて睡眠不足の場合は、敵に見える顔が大幅に多くなり、逆に敵に見えない顔は大幅に少なくなった…!
  • 平均すると、睡眠不足の場合は敵に見えた場合は20.44±7.0と回答したのに対し、しっかり寝た場合は16.8±7.8だった…!
  • fMRIで脳を見た結果、睡眠不足で島(身体感覚を司る部位)、前帯状皮質(実行機能や共感力、情動を司る部位)、扁桃体(感情を司る部分)の機能がダウンし、顔の判断力も落ちていた…!
  • 睡眠不足により感情シグナルの伝達システムが大幅に低下していた…!

睡眠不足で脳機能が落ちて結果、周りが敵だらけに見えてしまうみたいですねー。怖い…。
因みに研究者によれば、脳内の感情調整がレム睡眠の役割かも…?ということでして、どうやら夢を見つつ脳をリセットしているみたいです。



個人的考察

上記を見ると、睡眠不足でダークトライアドの仲間入りをしてしまう…!ってのも納得できますねー。
改めてしっかり寝ようと思いました。



参考文献