今回は静的ストレッチが運動パフォーマンスをアップするのか詳しく調べた研究をご紹介します。



静的ストレッチが筋肉パフォーマンスにどう影響するのか調べてみた…!

2012年のノーサンプトン大学の研究によると、運動直前の静的ストレッチが筋肉パフォーマンスにどう影響するのか系統的レビューを行ってみたそうです。
まず研究者たちは、ストレッチと運動パフォーマンスに関する研究を

  1. 1966~2011年の期間でMEDLINE
  2. 1823~2011年の期間でScience Direct
  3. 1985~2011年の期間でSPORTDiscus
  4. 1993~2011年の期間でZetoc

の4つを用いて検索してみたとのこと。
結果、4,559件の研究がヒットしたんだそうな。
次にこの研究の中から、選択基準を満たす質の高い研究かどうかを精査していったらしい。
最終的には106件の研究が選択基準を満たしていたそうで、これらから静的ストレッチと筋肉パフォーマンスの関係をみていったとのことです。
では結果をバーッと見ていきましょう…!
106件の研究を分析した結果、

  • 各動作の静的ストレッチの時間が30秒未満の場合:パフォーマンスに影響はなかった…!
  • 各動作の静的ストレッチの時間が30〜45秒の場合:パフォーマンスに良い効果はなかった…!
  • 各動作の静的ストレッチの時間が1〜2分の場合:パフォーマンスへの悪影響が急激に増加した…!
  • 各動作の静的ストレッチの時間が2分を超えるの場合:パフォーマンスへの悪影響がはっきりとあった…!
  • 全ての研究結果をまとめると、運動直前の静的ストレッチは、筋肉パフォーマンス(最大強度、パワー、スピード)を低下させる可能性があった…!

とのこと。
どうやら静的ストレッチの境界線は45秒みたいで、これより短いと大丈夫そうですが長いとダメっぽいですね。



個人的考察

どうやらかなり短い時間であればストレッチをしても良さそうです。
但し、パフォーマンスアップについてはあんま期待できそうにないですね…。
ってことで次回に続きます…!



参考文献

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21659901