【加筆内容】子どもの時に肉を積極的に食べるとどうなるのか?食べないとどうなるのか?
1月に書いた肉と野菜はどっちを食べた方が良いのか…?って話の続きです。
この研究は、ケニアのエンブ(エンブー)の農村地域に住む6〜14歳(中央値7.4歳)の子ども達を対象に行われたそうで、肉の摂取によって、体の成長や認知機能の向上、行動力に違いが出るのかを調査してみたとのこと。
まず今回の実験がなぜケニアかと言いますとケニアに住む人々は、
- ヤギや鶏は飼っているけど牛を飼っている人はほとんどいない
- 動物の肉が食べられることはめったにない
- 牛乳や卵もほとんど食べられない
って感じのため、肉を摂取する場合とそうでない場合を比較できるんですよね。
実験の内容はケニアにある12の小学校の学校給食(午前中の学校のおやつ)を以下の4グループのうちの1つにランダムに振り分けて食べてもらったそうです。
- 肉グループ:10~12%の脂肪を含む細かく挽いた牛肉+ギゼリを食べてもらう。
- 牛乳グループ:牛乳を飲みつつ、ギゼリを食べてもらう。
- ギゼリグループ:ギゼリ+油を食べてもらう。
- おやつなしグループ:コントロール群。
更に実験の補足はこんな感じ。
- 上記に出てくるギゼリ(Githeri)ってのは、ケニアの豆ベースの料理らしく、トウモロコシや豆、野菜なんかが入っているらしい(詳しくはこちらをご覧ください)
- 肉グループ、牛乳グループ、ギゼリグループのカロリー量は全て同じになるよう調整済み(そのため、ギゼリグループは油を足した)
- おやつは開校中のみの提供で、休校中はなかったとのこと。
以上の条件で、実験に参加した子ども達は全員、ベースライン+その後、定期的にデータを収集されたそうです。
また、実験期間は3か月×7学期(2.25年)だったそうでサンプル数は、
- 1つ目のコホート研究:525名
- 2つ目のコホート研究:375名
だったそうな。
では結果を見てみましょう。
- 肉グループは他の3グループに比べて、期末テストの点数の合計が高かった…!特に算数のテストの点数の伸びがすさまじかった…!
- 肉グループとギゼリグループは、牛乳グループとおやつなしグループに比べて、時間が経てば経つほど、算数のテストで良い成績を出していた…!
- 肉グループは他の3グループに比べて、活発になり、率先して行動し、リーダーシップを発揮することが多くなっていた…!
- 実験に参加した子どもの中でも特に幼く発育不全の子どもだけが、牛乳を飲むと身長が高くなる傾向にあった…!
- 肉グループは上腕二頭筋(力こぶ)が大きくなっていた…!牛乳グループは肉グループよりも小さいが上腕二頭筋が大きくなっていた…!
つまり、肉を食べると、認知機能が向上し、更に行動も変わって体も成長する…!ってことですね。