【加筆内容】HIITはBDNFアップに本当に良いのか?その1「低強度・高強度比較編」
運動・運動強度とBDNF・認知機能の関係を調べてみた…!
2007年のテキサス工科大学の研究によると、運動を行うことによってBDNFの分泌量や認知機能の向上が見られるのか、運動強度によって違いが出るのか調べてみたそうです。
元々1996年の動物実験で、ラットを使い運動によってBDNFが増加することが分かっていたんですが、ヒトを対象とした研究が進んでいなかったんでこの度やってみよう…!となったのが今回の研究になります。
実験は、部活やサークルなどでスポーツを行っていない健康な男女15人(男性11人女性4人、平均年齢25.4±1.0歳、平均身長174.7±1.9cm、平均体重71.0±3.1 kg、平均BMI23.1±0.6)を対象に行ったそうで、まずは全員のVO2max(最大酸素摂取量:心肺機能の指標になる)をエアロバイクで調べてみたそうな。
続いて別日に、以下のどちらかの運動をランダムに行ってもらったとのこと。
- 低強度で運動:最初に調べた自分の運動強度からマイナス20%の低強度で30分間エアロバイクを漕いでもらう。
- 高強度で運動:最初に調べた自分の運動強度からプラス10%の高強度で30分間エアロバイクを漕いでもらう。
つまり、強度だけ変えてエアロバイクを漕いでもらったってことですね。因みに2回の運動をしてもらったそうで、実験ごとのウォッシュアウト期間は48時間だったそうな。合わせて実験の前後に、採血やストループテストを行ったらしい。
最後にデータを統計処理したそうで結果はこんな感じ。
- 高強度で運動するとBDNFがアップしていた…!
- 低強度で運動してもBDNFに変化がなかった…!
- BDNFの変化とVO2maxは関係していなかった…!
- BDNFの変化と乳酸の変化は関係していた…!
- 認知機能は全ての運動でアップしていた…!但し、BDNFの変化とは関係なかった…!
この結果に研究者曰く、
- ヒトのBDNFレベルは運動によって明らかにアップし、アップ度は運動強度に依存する
としています。
どうやら運動強度が高い程、BDNFの分泌量もアップするみたいですねー。