【加筆内容】コーヒー(カフェイン)の効果を見ていくよー その2「パーキンソン病編」
コーヒー・カフェインで最大5分の1にまでパーキンソン病リスクを抑えられる…!
2000年のアメリカ合衆国退役軍人省の研究によると、コーヒーやカフェインでパーキンソン病を予防できるのか…?調べてみたそうです。
この研究は1965年に開始したホノルル心臓調査というデータセットを使ったもので、45~68歳の日系アメリカ人男性8,004人を対象に追跡調査しているもの。その30年間のデータを用いてコーヒー・カフェインの摂取量とパーキンソン病との関係を比較してみたそうな。
結果、
- パーキンソン病の発症率は、コーヒー摂取量が増加すると減少していた…!
- 具体的にはコーヒーを全く飲まなかった男性の10,000人分のデータ当たり10.4のリスクだったのに対し、毎日飲む人は1.9のリスクだった。つまり5分の1にまで減少した…!
- 同じようにカフェイン摂取量も増加するとパーキンソン病の発症率が減少していた…!
- タバコを吸わない、過去現在吸っている人の場合でもコーヒーの摂取量が増えると、パーキンソン病リスクは低下していた…!
- コーヒーに牛乳と砂糖を入れても効果は変わらなかった…!
みたいです。
タバコの有無や牛乳・砂糖の有無に関係なく、コーヒー・カフェインで最大5分の1にまでパーキンソン病リスクを抑えられるのは素晴らしいですな。
男性でも女性でもコーヒーやカフェインでパーキンソン予防が出来そう…!
2001年のハーバード公衆衛生大学院の前向きコホート研究によると、男性と女性を対象にコーヒー・カフェインの摂取量とパーキンソン病リスクの関係について調べてみたそうです。
この研究は、当ブログおなじみのNurses' Health Study(NHS)とHealth Professionals Follow-Up Study(HPFS)を用いたものでして、サンプル数は男性47,351人、女性88,565人とのこと。この方々のライフスタイルと食事についてアンケートを行い、2~4年ごとにそれらがどう変わったのかを追跡調査していった感じです。
追跡調査は男性10年、女性16年だったそうで、その間288件のパーキンソン病の発症例があったそうな。最後にデータを照らし合わせていった結果、以下のことが分かったそうです。
- 男性の場合、年齢や喫煙といった変数を調整した後にパーキンソン病リスクを見てみると、カフェイン摂取量の最も多い男性は、もっとも少なかった男性と比較して、0.42もパーキンソン病リスクが低かった…!
- コーヒーやコーヒー以外のカフェイン、お茶を飲んでもパーキンソン病リスクは下がっていたが、カフェイン抜きコーヒーは下がっていなかった。
- 女性の場合、カフェイン・コーヒーの摂取量とパーキンソン病リスクとの関係はU字型だった…!
- 具体的には、コーヒーを1日1杯から3杯飲む女性が最もパーキンソン病リスクが低かった…!
どうやら男性でも女性でもコーヒーやカフェインでパーキンソン予防が出来そうですねー。