当ブログでは今と昔の食事の違いが不調や肥満の原因だよーってことを書いております。
んで今回は、今と昔の子どもの食事ってどう違うのか…?についてみていきたいと思います。



新石器時代の子どもの食事は今に比べ食物繊維が約2倍…!なのにカロリーは3分の2…!腸内細菌がめっちゃ豊富…!痩せ菌が多くデブ菌が少ない…!

2010年のフィレンツェ大学の研究によると、ヨーロッパに住む子供とアフリカの田舎の村に住む子供の腸内細菌を比較してみたそうです。因みに今回なぜアフリカの田舎の村に住む子供を比較対象に選んだかと言いますと、新石器時代の自給自足生活に環境が似ていたからとのこと。
実験に参加したのは、ブルキナ・ファソ(西アフリカの国)のブルポンという小さな村に住むモシ民族の健康な子ども15人(男性9人、女性6人)と、イタリアのフィレンツェの都市部に住む健康な子ども15人(男性9人、女性6人)だったそうで全員1〜6歳だったそうな。

ではここからブルポンの子ども達の食事について見ていきたいと思います。
基本的にアフリカの伝統的な食事をしていたそうなんですが具体的にはこんな感じだったそうです。

  • 脂肪と動物性タンパク質が少なく、炭水化物や食物繊維、非動物性タンパク質を多く食べていた。
  • 主食はキビやトウモロコシなんかの穀物と小麦粉をすりつぶしたものに、地元の野菜(ネレと呼ばれる物)とハーブで作ったソースを浸したもの。トーと呼ばれる食べ物だそうで濃厚なおかゆみたいなイメージらしい。他にもマメ科植物(ニエベと呼ばれるササゲ)や野菜もよく食べるみたい。
  • 動物性タンパク質はほとんど摂取しないが雨季に鶏肉やシロアリをちょこっと食べていた。
  • これらの食事は新石器時代のアフリカの食事に非常に似ている可能性が高かった。

因みにブルポンの村の様子や住居、食事の様子はこんな感じとのこと。


それに対してイタリアの子ども達は、1歳まで母乳で育てられ、その後は、動物性タンパク質や砂糖、炭水化物、脂肪が多く、逆に食物繊維が少ない、典型的な西洋スタイルの食事を食べていたそうです。
ではそれぞれの子どもの食事を比較したポイントを見ていきます。

  • ブルポンの子ども達の1日の平均食物繊維量は、1~2歳で10.0g(2.26%)、2~6歳で14.2g(3.19%)だった…!
  • イタリアの子ども達の1日の平均食物繊維量は、1~2歳で5.6g(0.67%)、2~6歳で8.4g(0.9%)だった…!
  • ブルポンの子ども達の1日の平均摂取カロリーは、1~2歳で672.2kcal、2~6歳で996kcalだった…!
  • イタリアの子ども達の1日の平均摂取カロリーは、1~2歳で1,068.7kcal、2~6歳で1,512.7kcalだった…!
  • ブルポンの子ども達の方がイタリアの子ども達よりも腸内細菌が多かった…!
  • バクテロイデスは、ブルポンの子ども達が57.7%、イタリアの子ども達が22.4%だった…!
  • ファーミキューテスは、ブルポンの子ども達が27.3%、イタリアの子ども達が63.7%だった…!
  • ブルポンの子ども達の方がイタリアの子ども達よりも、短鎖脂肪酸が多かった…!

つまり、昔の子どもの食事と腸内環境は、今の食事と腸内環境に比べて、

  • 食物繊維が約2倍…!
  • なのにカロリーは3分の2…!
  • 腸内細菌がめっちゃ豊富…!
  • 痩せ菌が多く、デブ菌が少ない…!

ってことですね。
子ども時代ですでにこんなに違うんですね~。



個人的考察

だからって新石器時代最高…!今から新石器時代の暮らしをすべきだ…!アフリカ行こうぜ…!とは全然思いません。だって、不便ですし、ゲームないですし(笑)
そして何より文明の発達、特に20世紀後半の先進国から始まった、公衆衛生の改善、抗生物質&ワクチンによる感染症の予防・防止は素晴らしいものですし…。
ただ、一方で同時期にアレルギー自己免疫疾患炎症性腸疾患(IBD)なんかの症状が急増したのも事実…。
…ってことで個人的には良いとこ取りをしていきたいな~と思います。



参考文献