【まとめ】抗酸化物質・抗炎症作用「ポリフェノール」について復習しておきましょうか
この食品は抗酸化物質であり、抗炎症作用がすごい…!みたいな話をよく書く当ブログ。
ポリフェノールってなに…?
まずはポリフェノールってなに…?ってお話から。
ポリフェノールは、野菜や果物の苦味や色素のことを言いまして、自然界に5,000種類以上あると言われております。
因みにポリフェノールはいくつかの種類に分けることが出来まして、その一つがフラボノイドとなっております。またフラボノイドもいくつかの種類に分けることが出来まして、フラボノールやフラバノールなんかがあるんですな。
んで、なぜここまでポリフェノールが大事…!と言われるのかと言いますと、冒頭にも書いた通り、非常に優れた抗炎症作用があるからです。もうちょい詳しく書きますと、活性酸素(活性酸素種)や活性窒素(活性窒素種)といった酸化ストレスを無害化してくれるんですな。この効果により様々な健康リスクを下げてくれるって訳です。
因みに一般的にポリフェノールは水に溶けやすい性質があり、また短時間で効果が発動、長続きしないって特徴があります。その為、日々の生活の中で常に意識し積極的に摂取していくことが重要となります。
ではここで、当ブログでも紹介した代表的なポリフェノールを見てみましょう。
- アントシアニン:赤ワイン、ベリー類(ブルーベリーなど)、なす、ブドウ
- カテキン:緑茶
- カカオポリフェノール:チョコレート、ココア
- クロロゲン酸:コーヒー
- フェルラ酸:コーヒー
- コーヒー酸:コーヒー
- クマル酸:コーヒー
- イソフラボン:豆類、納豆、ソイプロテイン(大豆タンパク質)
- クルクミン:ターメリック(ウコン)
- ショウガオール:生姜
特に赤ワイン・コーヒー・緑茶はポリフェノールがたんまり入っているんでおすすめです。
ポリフェノールの食事摂取量についてレビューしてみた…!
2000年のINRA(INRAE)の研究によると、ポリフェノールの食事摂取量についてレビューしてみたそうです。
具体的には一般的な果物、野菜、飲み物に含まれる1日のポリフェノール摂取量を計算してみたとのこと。それでは早速ポイントを見ていきましょう。
- フェノール酸は総摂取量の約3分の1を占めていた。
- フラボノイドは総摂取量の約3分の2を占めていた。
- 食事中に最も多く含まれるフラボノイドは、フラバノール(カテキンとプロアントシアニジン)、アントシアニンだった…!
- ポリフェノールの主な摂取方法は、果物と飲み物(フルーツジュース、ワイン、お茶、コーヒー、チョコレート、ビール)だった…!野菜や乾燥豆類、穀物も少量含まれていた。
- 1日の総摂取量は約1gだった…!
- 単一のフェノール化合物を10~100mg摂取した場合、血漿中の最高濃度が1μMを超えることはほとんどない。但し、血漿中のフェノール総濃度は、体組織や腸内細菌の代謝物でより高くなると思われる。
- これらの代謝物については、ほとんどよく分かっていないし、メカニズムも不明。
ということで、ポリフェノールの摂取メインはやっぱり果物と飲み物みたいです。
血中のポリフェノールとCRP(C反応性タンパク)による慢性炎症との関係について調べてみた…!
そもそも動物実験で特定のポリフェノールに抗酸化作用・抗炎症作用があることが示唆されておりました。んがしかし、これがヒトに当てはまるのかはあんまよく分かっていなかったんですな。というのも疫学調査の結果が一貫していなかったんですよ。そこで今回、35種類のポリフェノールを用いてチェックしてみることにしたんだとか。
この研究は、欧州癌・栄養前向き研究コホート(EPIC)を使ったもので、これは、1992~2000年にフランス、イタリア、スペイン、イギリス、オランダ、ギリシャ、ドイツ、スウェーデン、デンマーク、ノルウェーを含むヨーロッパ10か国の一般市民が参加したと言うもの。サンプル数は521,330人って感じとなっております。
まずこのEPICの参加者のうち血液サンプルを提供した387,889人をピックアップしたそうな。次にこの中で、主要な慢性疾患などに罹患していない人を選びつつ、更にCRPのデータ・ポリフェノールのデータがある人なんかを選んで行ったらしい。
最終的なサンプル数は315人でしてこれらの人のデータを統計処理し、傾向を見てみたそうです。
結果は予想通りでして、
- CRP濃度が高い人は、女性・心血管疾患、2型糖尿病の病歴がある人・BMIが高い、ウエストが長い人だった
- CRP濃度が低い人は、食物繊維の摂取量・魚介類の摂取量が多かった
- 血中のポリフェノール濃度が高い人ほど、CRP(C反応性タンパク)による慢性炎症レベルが低かった…!
とのこと。
食物繊維が多い、つまり野菜や果物をガンガン食べて、魚も食べるような健康的な人は体内のポリフェノール濃度が高く、慢性炎症レベルも低かったみたい。
やっぱポリフェノールの抗酸化作用・抗炎症作用はヒトにも有効なんですね…!
ポリフェノールの摂取量と炎症マーカーの関係について調べてみた…!
2024年のインペリアル・カレッジ・ロンドンの研究によると、ポリフェノールの摂取量と炎症マーカーの関係について調べてみたそうです。
んがしかし、ここでちょっと問題なのがポリフェノールの摂取と全身の炎症マーカーの両方を包括的に評価した大規模コホート研究がほとんどないってことなんですよ。そのため、今回イギリスの大規模コホート研究を用いてチェックしてみることにしたんだとか。
因みに研究者曰く、
- 私たちの知る限り、これは現代の大規模集団におけるポリフェノール摂取量の研究として最も徹底した評価だ。本研究は、ポリフェノール摂取量と、より幅広い健康関連指標として将来の評価の基盤となるだろう
としています。
めっちゃワクワクする書き方ですな(笑)。それでは早速見ていきましょう…!
この研究は、エアウェーブ健康モニタリング研究という前向きコホート研究を使ったもので、対象者はイギリス警察の方々53,163人となっております。このデータから今回利用可能な参加者データをピックアップしたそうな。因みに食事データに関しては7日間の食事日記を用いて収集されたみたい(参加者の89%が7日間全て書いていた)
結果、ピックアップできた参加者は17~74歳(中央値42歳)の男女でして、総サンプル数は9,008人ってことでした。
更にこの研究では4,104種類の食品の摂取量を示す食事データから、個人のポリフェノール摂取量を推定、CRPとフィブリノーゲンという炎症マーカーとの関連性をチェックしたそうです。
ではまず、ポリフェノールの摂取についての結果を見てみましょう。
- 食事日記に書かれていた4,104種類の食品のうち、2,753種類にポリフェノールが含まれていた。
- コホート全体で448種類のポリフェノールが摂取されていた。そのうち93種類は1日あたり1mgを超える摂取量の中央値を示していた。
- ポリフェノールの総摂取量の中央値は、1日あたり1,536mg(1日あたり1,058~2,092mgの間)だった。
続いて、どのような食べ物から多くポリフェノールを摂取していたのか見てみますかー。
更に詳しく見てみると、
のようになっておりました。
因みにフラボノイドとフェノール酸については、
- フラボノイド:1日623mg(389〜896mg)
- フェノール酸:1日608mg(317〜1,137mg)
って感じだったらしく、最も影響があったのはノンアルコール飲料(フラボノイド81%、フェノール酸59%)だったとのこと。コーヒーとかはポリフェノールを手軽に大量に摂取できますからね~。
んで、肝心のポリフェノール摂取量と炎症マーカーの関係なんですが、年齢、性別、給与なんかの変数を調整し、統計処理したところ、
- 総ポリフェノール摂取量、フェノール酸、フラボノイド、その他のポリフェノールの合計とCRPとの間に小さいが有意な逆相関関係がみられた…!
- 総ポリフェノール摂取量、その他のポリフェノールの合計とフィブリノーゲンとの間に小さいが有意な逆相関関係がみられた…!
とのこと。
やっぱりポリフェノールは抗炎症作用があったんですね~。
更にポリフェノールの摂取量から4グループに分けて、CRPとフィブリノーゲンとの関係もチェックしておりました。
【CRP→有意差あり】
- ポリフェノールの摂取量が一番少なかったグループ:OR1.00
- ポリフェノールの摂取量が2番目に少なかったグループ:OR0.94
- ポリフェノールの摂取量が3番目に少なかったグループ:OR0.77
- ポリフェノールの摂取量が一番多かったグループ:OR0.76
【フィブリノーゲン→有意差なし】
- ポリフェノールの摂取量が一番少なかったグループ:OR1.00
- ポリフェノールの摂取量が2番目に少なかったグループ:OR0.90
- ポリフェノールの摂取量が3番目に少なかったグループ:OR0.88
- ポリフェノールの摂取量が一番多かったグループ:OR0.91
どうやらポリフェノールを摂取すればするほどCRPが下がっていくみたいですね~。
因みにこの研究によれば、
- 1日1杯の紅茶でCRPが3%低下…!
- 1日1杯のコーヒーでCRPが7%低下…!
とのこと。
コーヒーすげー。
ポリフェノールの摂取量とダイエットの関係について調べてみた…!
2016年のハーバード大学の研究によると、ポリフェノールの摂取量とダイエットの関係について調べてみたそうです。この研究は、有名な3つの前向きコホート研究を使ったもので、具体的には以下な感じ。
この中で使えるデータをピックアップしていったそうで、最終的なサンプル数は、
- Health Professionals Follow-Up Study(HPFS):保健専門家追跡調査。1986年に登録されたアメリカの全ての州(50州)の51,529人の男性医療専門家を対象にした前向きコホート研究。因みにHPFSは1986~2006年の20年間追跡調査が行われた(以前に登場済み)
- Nurses' Health Study(NHS):看護師の健康調査。1976年に登録されたアメリカの11州の121,701人の女性看護師を対象にした前向きコホート研究。因みにNHSは1986~2006年の20年間追跡調査が行われた(こちらも当ブログで何度か登場済み)
- Nurses' Health Study II(NHS II):上記と同じく看護師の健康調査で、1989年に登録されたアメリカの14州の116,686人の女性看護師を対象にした前向きコホート研究。因みにNHS IIは1991~2003年の12年間追跡調査が行われた(こちらも以前に登場済み)
この中で使えるデータをピックアップしていったそうで、最終的なサンプル数は、
- HPFS:男性20,525人
- NHS:女性39,423人
- NHS II:女性64,138人
- 総サンプル数:27~65歳の男女124,086人
って感じ。
因みに期間は1986年から2011年まででして、この間の4年間隔を一つのデータとして見てみたそうな。また、参加者全員の体重は2年ごとにアンケートでチェックしたらしい。また最長で24年間追跡調査していたんだとか。
さて、これらのデータを統計処理した結果、まず分かったこととして、
- ポリフェノールを除く、他の食事要因、喫煙、運動などの変数を調整した結果、ポリフェノールの摂取量と体重は逆相関していた…!つまりポリフェノールにはダイエット効果がある…!
ってこと。
どうやらポリフェノールは減量効果があるみたいですね~これは嬉しいお話…。
更にこの研究では具体的にどのポリフェノールが良いのかもチェックしております。
その結果、
- 最も大きな関連性は、アントシアニンだった(1日10mgの追加で-0.23ポンド≒0.1kg)
- (95%信頼区間-0.30~-0.15)ポンド)、
- 次がフラボノイドだった(1日138mgの追加で-0.18ポンド≒0.08kg)
- 次がフラボノールだった(1日7mgの追加で-0.16ポンド≒0.07kg)
とのこと。
因みに食物繊維の摂取量の調整後もアントシアニン、プロアントシアニジン、フラボノイドは有意差が残ったみたい。その他は有意差がなくなったそうな。なるほどね~。
このデータを見て、たかが100gや80,70gとかしょぼくない…?と持った方もおりましょう。ただ、わずかな減量とはいえバカには出来ず、健康状態は確実にプラスの方向に行くんですな。例えば、血圧低下、BMIの減少、心血管疾患リスクの低下、糖尿病リスクの低下、がんリスクの低下などですね。う~ん、千里の道も一歩から。
ということで研究者たちは、もっと、リンゴやナシ、ブルーベリー(ベリー類)、ピーマンなどを食おうぜ…!とおっしゃっておりました。
因みに1日2カップの果物と2.5カップの野菜を増やすと良いぞ(但しアメリカ人基準)ってことなんで、気になる方は農林水産省のサービング(=1カップ)サイトを見てみるのもアリかと思います。
個人的考察
以上ポリフェノールでした。
基本的に色の濃い果物や野菜を食べる、苦みがあるものを食べると良い感じです。
因みに私は、果物や野菜の他には、コーヒー・緑茶・ダークチョコレートで積極的に摂取しています。
