【加筆内容】炎症・急性炎症・慢性炎症ってなに?って話
具体的には、炎症・急性炎症・慢性炎症についてですね。
炎症・急性炎症・慢性炎症ってなに…?
炎症・急性炎症・慢性炎症を知るうえで参考になるのが2013年のサウサンプトン大学のレビュー論文になります。
元々この研究はヒトにおける炎症評価のバイオマーカーについて先行研究を見直しした物なんですが、炎症の基礎について丁寧に記載があり、非常に勉強になるんですよね。
元々この研究はヒトにおける炎症評価のバイオマーカーについて先行研究を見直しした物なんですが、炎症の基礎について丁寧に記載があり、非常に勉強になるんですよね。
それではまずは炎症の概要について見てみましょうか。
炎症とは、感染やその他の損傷から守る正常な防御反応の事を言います。具体的には、病原体の殺菌や組織の修復、感染部位や損傷部位の回復なんかをしてくれるんですよね。そしてこの炎症が起こる原因は非常に様々でして、例えば、微生物なんかの存在や組織の損傷、代謝ストレスって感じです。
そんな炎症は、大きく2つに分類できるんだとか。それが急性炎症と慢性炎症となっております。
急性炎症は、感染因子や炎症誘発に関係する事に対する最初の体の反応のことを言います。感染や損傷したところに血漿と白血球がたくさん移動することによって起こるんですな。そして感染症を防いだり、傷を治したりしてくれるんですよ。ありがたいですね~。このことからも分かる通り、問題がなくなったら炎症は治まります。そのため、急性炎症は限定的に起こるものであり、原因が抑制・除去されると治まります。
一方で、炎症が治まらず、長期にわたる、あるいは慢性的になることを慢性炎症と言います。慢性炎症になると、炎症部位に存在する細胞が徐々に変化し、組織の破壊と治癒が同時に行われるんですな。そしてこれが続くと、結果、組織に修復不可能な損傷が生じ、疾患を引き起こすことになります。
例えば、
- 関節リウマチ(RA)
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎とクローン病)
- アトピー性皮膚炎
- 乾癬
- 喘息(アレルギー性喘息)
- 神経変性疾患(アルツハイマー病やパーキンソン病)
- 代謝性疾患(動脈硬化、2型糖尿病、肥満など)
ですね。
では実際に慢性炎症かどうかを調べるにはどうしたらいいのか…?ってことで、様々な炎症評価のバイオマーカー(炎症マーカー)がございます。
具体的には、血中の白血球が増加し、炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1β、IL-6、インターフェロン-γなど)とケモカイン(IL-8、単球走化性タンパク質1(MCP-1)など)の血中濃度が高くなる感じとのこと。
但し、炎症性の疾患が出たころは炎症マーカーが高レベルになっている場合が多いものの、慢性炎症は低レベルとなることもあり、この場合、症状は最小限か、全く現れない場合もあります。一気に物価が高騰するとパニックになるけど、すこ~~しずつ物価が高騰すると気付かない感じとでも申しましょうか…。因みに低レベルの典型例は肥満ですね。肥満は慢性炎症の代表例なんで。
また急性炎症も慢性炎症も炎症マーカーが同じなんで2つを区別することは難しいとのことです。
最後に慢性炎症が高くなる様々な要因について見ておきます。
対策可能なものからそうでない物まで様々ですね。
因みに研究者曰く、対策可能な項目を認識し、制御することが大事だとおっしゃっております。