昨日は、未加工の赤身肉と加工肉の心疾患リスクって違うの?って話をご紹介しました。
今回は、2型糖尿病リスクは未加工の赤身肉と加工肉で変わるのか見ていきたいと思います。



未加工の赤身肉と加工肉の2型糖尿病リスクについて前向きコホート研究のメタ分析をしてみた…!

2011年のハーバード公衆衛生大学院の研究によると、未加工の赤身肉と加工肉の2型糖尿病リスクについて調べてみたそうです。
この研究は、

  1. HPFS:40~75歳の男性51,529人
  2. NHS I:30~55歳の女性121,700人
  3. NHS II:25~42歳の女性116,671人

という3つの前向きコホート研究を使ったメタ分析となっております。
因みに未加工の赤身肉と加工肉の1サービングはこんな感じだったそうです。

  • 未加工の赤身肉:85g
  • 加工肉:ホットドッグ1個45g、ベーコン2枚28g、その他の加工赤身肉1枚45g

んでメタ分析のサンプル数は442,101人、そのうちの糖尿病患者さんは28,228人だったんですが、食事をチェックしてみると、

  • 未加工の赤身肉を1日100g食べると2型糖尿病リスクが19%アップした…!
  • 加工肉を1日50g食べると2型糖尿病リスクが51%アップした…!
  • 1日100gに統一した場合、加工肉を1日100g食べると2型糖尿病リスクが2倍以上アップした…!

そうです。



糖尿病が多いアメリカ先住民と未加工の赤身肉・加工肉と糖尿病の関係

2012年のワシントン大学前向きコホート研究によると、肥満と糖尿病の割合が高いアメリカ先住民に協力をお願いし、未加工の赤身肉と加工肉と糖尿病の関係について調べてみたそうです。
今回実験に参加したのは2,001名でして、男性39%女性61%、スタート時の年齢の中央値は35.0歳(範囲が18.0歳~74.9歳)だったそうな。
んで8年間の追跡期間中に糖尿病を発症した方が243名いたそうで、未加工の赤身肉と加工肉との関係をみた結果がこちら。

  • 加工肉の摂取量が多い場合と少ない場合を比べると、糖尿病リスクが35%も高かった…!
  • 未加工の赤身肉の摂取量が多い場合と少ない場合を比べても、糖尿病リスクは関係なかった…!

この結果に研究者曰く、

  • 未加工の赤身肉ではなく、スパムなどの加工肉を食べると、糖尿病リスクがアップしてしまう。これは健康食品へのアクセスが限られている農村部の人々の糖尿病リスクが高いことに関連している

とのこと。
こちらでも未加工の赤身肉と糖尿病は関係なくて、加工肉の摂取がヤバい…!という結論でしたねー。



他にも未加工の赤身肉と加工肉の2型糖尿病リスクについて調べた研究はあるけど結果は同じ…!

他にも未加工の赤身肉と加工肉の2型糖尿病リスクについて調べた研究はございまして、


と良い感じの前向きコホート研究はあるんですが、いずれも

  • 未加工の赤身肉の糖尿病リスク:低リスク又はリスクなし…!
  • 加工肉の2型糖尿病リスク:リスクあり…!

って感じなんですよね。



個人的考察

以上をまとめると、心疾患リスク同様、2型糖尿病リスクにおいても、加工肉は避け未加工の肉は食べる…!が良さそうです。



参考文献