精神障がいの一つに統合失調症というものがございます。
統合失調症は、幻覚や幻聴、妄想といった症状がありまして、当事業所にもお持ちの方がいたりします。
んで、今回ご紹介する研究は、統合失調症の捉え方って国によって結構違うぞ…!って話です。それでは早速見ていきましょう…!



国によっては統合失調症の幻覚や幻聴を良い物だと捉えていた…!

2015年のスタンフォード大学の研究によると、アメリカ、インド、ガーナの精神障がい者の方を対象に幻聴の捉え方の違いについて調べてみたそうです。
まず、今回実験に参加された方は下記のようになっておりました。

  • アメリカ:男性10人と女性10人の計20人が参加、平均年齢は43歳。
  • インド:男性11人と女性9人の計20人が参加、平均年齢は41歳。
  • ガーナ:男性8人と女性12人の計20人が参加、平均年齢は34歳。

この参加者たちは、いずれも統合失調症をお持ちの方でして、それぞれの幻聴について詳しくインタビューをしてみたらしい。
最後に共通点等をまとめた結果、このようになっておりました。

  • アメリカ人は、幻聴を主に遺伝的、又はトラウマによって引き起こしていた…!また、幻聴の主な内容は、自傷行為、他害行為についてだった…!
  • インド人は、20人中11人が両親や兄弟姉妹など親族についての幻聴を聞いていた…!また、20人中9人が幻聴を精霊や魔法のように思っていた…!更に、20人中6人が幻聴を神のお告げと解釈していた…!
  • ガーナ人の社会では、神や精霊がいると信じられていた…!そのため、20人中16人が、幻聴を神又は神に通ずる何かのお告げだと判断していた…!

つまり、ここから何が言えるのかと言いますと、

  • アメリカ人:幻聴は悪い物だと思っており、実際自分にとって嫌なことが起きていた…!
  • インド人:幻聴は精霊や魔法、神のお告げと解釈し、良い物だと思っていた…!
  • ガーナ人:文化的背景もあり、幻聴は神や精霊のお告げと判断し、良い物だと思い、それを聞ける人は特別な存在だと思われていた…!

って感じ。
同じ統合失調症という病名で幻聴が聞こえるという共通点がありますが、ここまで捉え方で違ってくるもんなんですね~。



個人的考察

この結果はリアプレイジングリフレーミングに通じる話だと思います。
やはり、ネガティブなものとして考えるのではなく、受容した上で、どう活かしていくか、どう捉えていくかが大切な気がしますね。



参考文献