【加筆内容】ニトロソアミン(ニトロソジメチルアミンNDMA)がガンを呼ぶ!後編
昨日の続きです。
ニトロソアミンで大腸がんのリスクがアップする…!
1999年のフィンランド国立公衆衛生研究所の研究によると、硝酸塩、亜硝酸塩、ニトロソアミンと結腸がん・直腸がん(大腸がん)、胃がん等の関係について調べてみたそうです。この研究は、フィンランドに住む成人男女9,985人を対象にした前向きコホート研究でして、食事アンケートから硝酸塩や亜硝酸塩、ニトロソジメチルアミン(NDMA)の摂取量をチェックしたそうな。
早速結果を並べていきますとこんな感じ。
- 硝酸塩:1日の平均摂取量=77mg。91.9%が野菜から摂取していた。
- 亜硝酸塩:1日の平均摂取量=5.3mg。94.2%が塩漬け肉やソーセージ(つまり加工肉)から摂取していた。
- ニトロソジメチルアミン(NDMA):1日の平均摂取量=0.052μgで、推定したビールからの平均摂取量は0.071μgだった。また51.9%が塩漬けの魚、48.1%が塩漬け肉やソーセージ(加工肉)から摂取していた。
実験期間は1966~1972年にかけて開始され、終了したのが1990年なんで最長24年間の追跡調査を行ったみたい。
最後に集まったデータとがん登録をした人を見比べてみた結果、このようになったそうです。
- 189件の消化管がん(食道がん、胃がん、大腸がん)が確認された。
- ニトロソジメチルアミン(NDMA)の摂取量が多いと、結腸がん、直腸がんの発症率が2.12倍アップしていた…!
- 燻製や塩漬けの魚の摂取量が多いと、結腸がん、直腸がんの発症率がアップしていた…!
- 塩漬け肉の摂取量が多くなっても統計的な有意差はなかった…!
- 他の魚や肉の摂取量も同様で統計的な有意差はなかった…!
- ニトロソジメチルアミン(NDMA)の摂取量と頭頸部がん・胃がんに統計的な有意差はなかった…!
- 硝酸塩または亜硝酸塩の摂取量と消化管がんに統計的な有意差はなかった…!
つまり、ニトロソアミンは大腸がんのリスクをアップさせるみたいですな。
個人的考察
加工肉の種類によって違いが出たなど謎な部分も多いですが、前向きコホート研究なんで、まぁ、仕方ないでしょう。また、硝酸塩や亜硝酸塩についても野菜など未加工食品からの摂取と加工食品からの摂取で変わってくると思うこと、アンケートから推測した部分もあることなどを踏まえると、上記だけで、硝酸塩や亜硝酸塩の加工品は安全…!とは到底言えません。
実際、一酸化窒素に必要な硝酸塩や亜硝酸塩は葉物野菜やビーツ、レタスといったものに多く含まれておりますが、これらは食物繊維やカリウムが豊富な食べ物でもあるんで、デメリット以上にメリットが多いんですよね。
ということで、私はニトロソアミン(ニトロソジメチルアミンNDMA)を避けるのはもちろん、加工食品からの硝酸塩や亜硝酸塩も避けていきたいな~と思う次第です。カロリーの質に気を配るのはやっぱ基本かな~っと。