今回は果糖ブドウ糖液糖と砂糖はどちらがダイエットに使えるのか…?について見ていきます。



そもそも果糖ブドウ糖液糖ってなに…?

そもそも果糖ブドウ糖液糖ってのは何なんでしょうか…?
果糖ブドウ糖液糖はソフトドリンクなんかに良く使われる成分ですが、これは異性化糖の一種となります。異性化糖(いせいかとう)とは、デンプンを使って作るブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)を混ぜ混ぜした液体のことを言いまして、果糖の含有率で呼び方が分かれるんですよね。因みにデンプンは皆さんご存知、トウモロコシやじゃがいも、サツマイモなんかの物を使います。
んで、異性化糖は農林水産省の「異性化液糖及び砂糖混合異性化液糖の日本農林規格」というJAS規格で規定されておりまして、以下の3種類からなるそうです。

  1. 果糖の含有率が50%未満のもの:ブドウ糖果糖液糖
  2. 果糖の含有率が50%以上90%未満のもの:果糖ブドウ糖液糖
  3. 果糖の含有率90%以上のもの:高果糖液糖

つまり、ざっくり覚えるなら、

  1. ブドウ糖の方が果糖よりも量が多いと名前の先頭にブドウ糖がきてブドウ糖果糖液糖
  2. 果糖の方がブドウ糖よりも量が多いと名前の先頭に果糖がきて果糖ブドウ糖液糖
  3. 果糖がめっちゃ多いと高果糖液糖

になります。
更に余談ですが、一時期盛り上がったストレス緩和・睡眠の質の向上を謳った製品には、ブドウ糖果糖液糖&高果糖液糖が使われるというダブルのヤバさがあったりします。更に更に余談ですが、この製品の謳い文句である、ストレス緩和・睡眠の質の向上の根拠となる論文をチェックすると、サンプル数が47名94名という小規模実験だったり、睡眠改善のメカニズムが不明だったり、そもそも業界から資金提供を受けた研究だったりなど気になる点もあったりします。
話しを戻しまして、ブドウ糖を作る際のじゃがいもサツマイモは優良食材ですし、果糖が多く含まれる果物(フルーツ)も優良食材なんですが、いかんせん、やはり加工度が増すとカロリーの質が落ちてしまう…!って感じです。



果糖ブドウ糖液糖と砂糖はどちらがダイエットに使えるのか…?

2007年のマーストリヒト大学の研究によると、果糖ブドウ糖液糖とスクロース(砂糖)の満腹感について調べてみたそうです。
この研究は2つの実験からなっておりまして最初の実験の参加者情報はこんな感じ。

  • 健康な男女30人が参加した。
  • 男性15人、女性15人が参加した。
  • 男性の平均年齢は21.5±1.8歳だった。
  • 女性の平均年齢は21.1±1.5歳だった。
  • 男性の平均BMI=22.5±1.8だった。
  • 女性の平均BMI=21.6±1.9だった。

2つ目の実験の参加者情報はこんな感じ。

  • 健康な男女40人が参加した。
  • 男性20人、女性20人が参加した。
  • 男性の平均年齢は22.3±4.5だった。
  • 女性の平均年齢は21.2±2.2だった。
  • 男性の平均BMI=22.8±2.0だった。
  • 女性の平均BMI=22.0±2.1だった。

んで、参加者には果糖ブドウ糖液糖やスクロース(砂糖)、牛乳を含む飲料や食事(シリアルやヨーグルト)を飲食してもらい、満腹感やカロリー摂取量に違いが出るかどうか見てみたとのこと。
結果、

  • 果糖ブドウ糖液糖(果糖55%、ブドウ糖45%)もスクロース(スクロース66%、グルコースシロップ34%)も満腹感やカロリー摂取量に違いは出なかった…!

とのこと。
う~ん…。どうやら砂糖の代わりに果糖ブドウ糖液糖を使ってもダイエット効果は期待できそうにない感じですね…。



個人的考察

砂糖の代用品として果糖ブドウ糖液糖を使うのは意味がないっぽい感じ。人工甘味料も効果はありそうですが気になる部分もありますし、そう上手い話はない感じですね。
やはり、液体からカロリーを摂取するな…!を基本にしつつ、黙って生のフルーツを食べるのが良さそうですね。



参考文献