【加筆内容】知的障がいを持っていると老化・認知症になるのが早いのか?「ダウン症のある知的障がいの方編1」
知的障がいと認知機能の低下の話の続きです。
まずダウン症の方は加齢に伴い
- 視覚障害
- 聴覚障害
- てんかん
- アルツハイマー病
の早期発症リスクが高いそうです。
やはり認知機能の低下(アルツハイマー病)は健常者より早そうですね。
また寿命についての記載もありまして、なんでもダウン症の方は健常者に比べて10~20年程短い傾向にあるんだとか。
認知症・認知機能低下は40歳ぐらいから始まるみたい
次に具体的なダウン症の方の認知症・認知機能低下のリスクについて見ていきましょう。
まず1984年の研究によると、ダウン症とアルツハイマー型認知症の関連性についてまとめてみたそうです。
なんでもこの研究によれば、アルツハイマー型認知症は40歳以降のダウン症の方のほぼ全てに現れるとのことでして、ここが一つの基準となるそうな。
この40歳って基準は他の研究でも出てきます。例えば、2000年のカンミス病院の研究によると、ダウン症とアルツハイマー病の関係について調べてみたそうです。
40歳以上のダウン症の方の脳を見てみますと、アルツハイマー病と同様の状況が見られ、また3分の1には認知症も見られたそうな。
また2018年のキングス・カレッジ・ロンドンなどの研究によると、ダウン症の方のアルツハイマー病の発症率は、
- 35歳~49歳:9%~23%
- 50歳~59歳:55%
- 60歳~:75%~100%
といった感じとのことです。
因みにグラフにすると以下な感じらしい。
上記によれば、ダウン症の方が認知症と診断を受けるのは平均年齢で55歳ってことになるんですが、物体記憶力テストをした研究によると、認知機能の低下はおよそ40歳以降から始まっている感じだったそうです。因みにそのグラフがこちら。
つまり認知症と診断される15年前からすでにその予兆は観察できる可能性があるとのこと。
認知症の検査って基本的に60歳ぐらいにならないとしないんで、55歳が平均ってのも納得できますな。また実際のところは15年前、つまり40歳から出てくるってのも先行研究と同様の結果なんで、やはりこの当たりが一つの基準っぽいですね。