以前から遺伝要因(遺伝的要因)の研究をいくつかご紹介しております当ブログ。
そういえば今ご紹介中の「精神障がいや発達障がいを発症した方がいた場合、その家族のリスクはどうなのか?」シリーズも遺伝に関するところですな(まぁ環境要因もありそうだけど)
そして今回は、まだ触れていなかった遺伝と運動パフォーマンスの関係です。それでは早速見てみましょう…!



運動パフォーマンスの約3分の1は遺伝要因…!

2007年のユヴァス​​キュラ大学の研究によると、遺伝要因と運動パフォーマンスの関係について調べてみたそうです。
この研究は、63歳から76歳までの高齢女性を対象にしたもので、参加者は皆双子となっております。具体的なサンプル数は、

  • 一卵性双生児:103組
  • 二卵性双生児:114組

って感じ。
んで、この方々の歩行速度や膝・脚の筋力をチェックしつつ、これが遺伝的影響なのか環境的影響なのかも見てみたらしい。
結果、遺伝的影響が与える運動パフォーマンスの割合は、

  • 筋力:52%…!
  • パワー:36%…!
  • 歩行速度:34%…!

って感じだったそうです。
なかなかの割合ですね~。
対して環境的影響が与える運動パフォーマンスの割合は、

  • 筋力:13%
  • パワー:14%

って感じでした。
環境要因ってのは遺伝要因に比べるとかなり小さいんですね。



個人的考察

ということで今回の双子研究によると、運動パフォーマンスの約3分の1は遺伝要因…!となりましょう。
これを多いとみるか少ないとみるかは難しいところですが、遺伝の影響ってのはやっぱり無視できないものとは言えるでしょうね~。



参考文献