【まとめ】結局、運動は週何回すべきか?
運動は体に良い…!は、当ブログでもたくさん書いておりまして、皆さんも、もう聞き飽きたことでしょう。しかし、一方で運動のし過ぎはデメリットも多いのも事実。これも以前にお伝えした通りです。やっぱ何事も過ぎるは良くないってことです…。
週2の筋トレで週3の筋トレの約80%もメリットが得られる…!
1989年のフロリダ大学の研究によると、週2日又は週3日の筋トレの効果を調べてみたそうです。今回実験に参加したのは普段座りがちな117人のボランティアでして、以下の3グループにランダムに分けたとのこと。
- 筋トレ10週間グループ:男性22人(平均年齢27歳)と女性22人(平均年齢26歳)に10週間筋トレをしてもらう
 - 筋トレ18週間グループ:男性25人(平均年齢26歳)と女性22人(平均年齢24歳)に18週間筋トレをしてもらう
 - コントロールグループ:26人には何もしない
 
筋トレメニューはスクワットで7〜10RMで行ったみたい。また筋トレ前後に、70、85、100、115、130、145、160、171度と、様々な角度で膝の等尺性収縮をチェックしたそうな。因みに等尺性収縮ってのは曲げたり伸ばしたりせずそのまま維持するってことで、膝の固定の場合、要は空気イスですね。
結果、
- 筋トレ10週間グループと筋トレ18週間グループは、コントロールグループと比較して、膝の等尺性収縮の強度が有意に増加していた…!
 - 週3日筋トレを行ったグループは、週2日筋トレを行ったグループと比較して、膝の等尺性収縮の筋力が大幅に増加していた…!
 - 筋トレを週3日10週間行うと21.2%アップ、18週間行うと28.4%アップしていた…!
 - 筋トレを週2日10週間行うと13.5%アップ、18週間行うと20.9%アップしていた…!
 
そうです。
この結果に研究者曰く、週2日の筋トレは膝の等尺性筋力を大幅に改善すると結論付けている。但し、筋トレを週3日行えば、更に筋力が向上する。これらのデータは、成人(18〜38歳)が週2日筋トレした場合、週3日筋トレしたときに得られる等尺性筋力のメリットの約80%を得られる可能性を示している、とのこと。
つまり、筋トレは週3日の方が確かに筋力アップはするけど、週2日でも十分でしょう…!ってことですね。
週3の筋トレよりも週2の筋トレの方が良いなんて結果も…。
上記と似た研究は他にもありまして、1998年のクイーンズランド大学の研究によると、17人の被験者を対象に、週2回又は週3回、スクワットを行って筋トレをしてもらったそうです。
6週間後、どうなったかというと、
- 週3グループと週2グループの1RMの増加は同じだった…!
 - 週2グループは、週3グループよりも筋力が増加していた…!
 
とのこと。
こちらでは、どうやら筋肉量は変わらなかったみたいですが、筋力は週2の方が良かったみたいですね~。
意外…。
週2だろうが週3だろうが変わらず筋肉量と筋力がアップした…!
2007年のローレンシャン大学のRCTによると、筋肉量と筋力のアップは、筋トレの量と頻度によって変わるけど、じゃあ、筋トレの頻度で除脂肪体重(体重から脂肪の重さを引いた重さ)と筋力に違いが出るのか調べてみたそうです。
この研究は、普段運動をしていない29人のボランティア(男性6人、女性23人、年齢27~58歳)を対象に、以下の2つのグループにランダムに振り分けたそうな。
- 週2グループ:ボランティア15人(男性3人、女性12人)に、週2回、筋トレをしてもらった。筋トレは10レップを3セット、これを全部で9回行った。
 - 週3グループ:ボランティア14人(男性3人、女性11人)に、週3回、筋トレをしてもらった。筋トレは10レップを2セット、これを全部で9回行った。
 
つまり、筋トレ量は同じにして、週の回数だけ変えてみたってことですね。
結果は、
つまり、週2だろうが週3だろうが変わらず筋肉量と筋力がアップした…!ってことですね。
これらの結果から研究者曰く、男性も女性も筋肉量と筋力をアップさせるために筋トレを始める場合は、週何回筋トレを行うかよりも筋トレの量(回数=レップ数やセット数)が重要である可能性を示している、とのことです。
ベストな筋トレ頻度は週何回なのか…?の系統的レビュー・メタ分析
2018年のビクトリア大学の研究によると、筋力アップにおけるベストな筋トレ頻度は週何回なのか…?系統的レビュー・メタ分析で調べてみたそうです。
まず研究者たちは、筋トレ頻度とその効果を調べた先行研究をPubMed/MEDLINE、Scopus、SPORTDiscusで検索してみたそうな。次に検索にヒットした研究を適格基準と除外基準に照らし合わせて精査していったらしい。
最終的に選ばれた研究は22件でして、これらを基にメタ分析を行ってみたんだとか。
因みにメタ分析では筋トレ頻度を、週1回、週2回、週3回、週4回以上っていう4つのカテゴリーに分けたとのこと。但し、サブグループ解析でデータが不十分な場合は、週1回、週2回、週3回の3つのカテゴリーに分類したそうな。
それでは結果を見てみましょう。
まずは大枠から見てみますと、
- メタ分析の結果、筋トレ頻度が増えると筋力アップに有意な効果があった…!
 
とのこと。
んで、もうちょい詳しく見てみますと、
- 週1回:効果量0.74…!
 - 週2回:効果量0.82…!
 - 週3回:効果量0.93…!
 - 週4回以上:効果量1.08…!
 
つまり、筋トレ頻度を増やせば増やすほど筋力がアップする…!ってことですね。
但し、サブグループ解析によると、ボリュームを等しくした場合は、筋トレ頻度の増加と筋力アップに有意な効果を示さなかったそうです。やっぱりここでもボリュームが一番大事…!という話が出てきましたな…。
それとこの研究では結構細かくサブグループ解析をしておりまして、そちらもバーッと見ておきます。
以上の結果を踏まえて研究者曰く、
- 筋トレ頻度が高いほど筋力アップにつながり、有意な効果を示していた。一方で、これらの効果は主に筋トレのボリュームによって左右されると考えられる。なぜなら、ボリュームを同じにした場合、筋トレ頻度は筋力アップに有意な影響を与えなかったからだ。つまり、実用的な観点から見ると、筋トレ頻度を高くすることで筋トレのボリュームを増やすことができ、その結果、筋力アップがより促進されている可能性が高いと言える
 
とのこと。
細かく見れば、多関節運動・上半身筋トレ・若者・女性が有利な可能性はありますが、あまりごちゃごちゃ考えると面倒なんで、ボリュームが大事…!だけ気にすれば良いかな~と思います。
ということで、週1回だろうが週7回だろうが、ボリュームさえ上がれば何でもOKって感じでした。
ということで、週1回だろうが週7回だろうが、ボリュームさえ上がれば何でもOKって感じでした。
個人的考察
以上を踏まえると、
- 筋トレは週2日でも十分そう…。
 - 週何回筋トレを行うかよりもレップ数やセット数の方が重要そう…。
 
ってことになりそうです。
つまり、筋トレはボリュームが大事…!ってことですね。
つまり、筋トレはボリュームが大事…!ってことですね。
因みに筋トレのボリュームについて2021年のハンボルト州立大学の研究を参考に説明すると、
- ボリューム=ウエイトの重さ(kg)×レップ数×セット数
 
で計算できます。
例えば、50kgの重りを10回連続で上げ下げ、これを2セット繰り返したとなると、
- 50kg(ウエイトの重さ)×10(レップ数)×2(セット数)=1000…!
 
って感じで、ボリュームは1000となります。
更にレップ数=RMにしておき、自分の限界まで追い込めるようにしておくと尚良し…!と言った感じです。
ということで、時間がない方は週2回の筋トレでOKというハードルの低さを活かして挑戦、自分みたいに週2回じゃ物足りないような感じの方は、週何回ではなく、ボリュームで勝負してみてはいかがでしょうか…?
