【まとめ】男性ホルモン「テストステロン」をアップするにはどうすべきか?足りないと何がヤバいのか?
皆さんもご存知の通り、テストステロンは男性ホルモンとして有名な物質です。しかし実はテストステロンは男性・女性の両方にとって超大事なホルモンなんですよね。
良く聞く筋肉成長に必要なホルモンという側面だけでなく、テストステロンが足りなくなると、
- 元気がなくなる
- 疲労感が抜けなくなる
- うつ病の発症率が激しく上がる
- 太りやすくなる
- 糖尿病や心血管疾患のリスクがアップする
などのバッドステータスを喰らうことになるんですよね。
そのため、健康に楽しく暮らしていくためにはテストステロン値を気にしていく必要があるんですよ。
テストステロンをアップするなら筋トレ…!脂肪(特に飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸)…!
1997年のペンシルベニア州立大学の研究によると、食事の栄養素と安静時&筋トレ時のテストステロン・コルチゾールの関係について調べてみたそうです。
この研究は男性12名が参加したもので、以下の筋トレを行ってもらったらしい。
セット間の休憩は2分にしたそうで、また、筋トレ前と筋トレ終了から5分後に採血をしてテストステロンとコルチゾールをチェックしたとのこと。更に参加者には合計17日間、細かく食事記録をつけてもらったそうです。
では結果を見ていきましょう。
- ベンチプレス→筋トレ前よりも筋トレ後の方が7.4%テストステロンがアップしていた…!
- ジャンプスクワット→筋トレ前よりも筋トレ後の方が15.1%テストステロンがアップしていた…!
- ベンチプレス、ジャンプスクワットの両方で、筋トレ前後によるコルチゾールの違いに有意差はなかった…!
- 運動前のテストステロンとタンパク質との関係-0.71
- 運動前のテストステロンと脂肪との関係0.72
- 運動前のテストステロンと飽和脂肪酸との関係0.77
- 運動前のテストステロンと一価不飽和脂肪酸との関係0.79
- 運動前のテストステロンと多価不飽和脂肪・飽和脂肪との関係-0.63
- 運動前のテストステロンとタンパク質・糖質との関係-0.59
- 食事の栄養素と、運動前のコルチゾール又は運動後のテストステロンとコルチゾールの増加には有意な相関関係があった…!
そうです。
つまり、
ってことですね。
ホルモンはコレステロールにより生成されるんで納得の結果ですな。
この結果に研究者曰く、
- 食事の栄養素が安静時のテストステロン値を調節している可能性がある
とのことです。
因みに飽和脂肪酸は、レッドミートやホワイトミート、つまり牛肉やラム肉、豚肉、鶏肉を摂取すると良い感じですね。また、一価不飽和脂肪酸(オレイン酸など)はオリーブオイルがかなり豊富でその他では牛肉やアーモンドなんかに多く含まれております。
アルコール(お酒・エタノール)でテストステロンの合成が大幅に低下する…!原因はエタノールを代謝するときにテストステロン合成に必要な酵素が使われてしまうから…!
1987年の研究によると、アルコール(お酒・エタノール)とテストステロンの関係について調べてみたそうです。
そもそも急激なアルコール摂取は、げっ歯類やヒトのテストステロンレベルを低下させることが分かっております。そして主な原因はテストステロンの合成をアルコールが邪魔するからだと言われているんですが、そのメカニズムははっきりと分かっていなかったんですよね。そこでこれをしっかり調べてみよう…!となったのが今回の研究になります。
実験はラットの細胞(ライディッヒ細胞)を使って行われたそうで、以下の物と一緒に密閉容器に入れて2時間観察してみたそうな。
- 様々な濃度のエタノール:0.3~40mM
- 様々な濃度のアセトアルデヒド:5~40microM
アセトアルデヒドってのは、二日酔いの原因物質で、エタノールの最初の代謝産物です。
つまり、
- エタノール(お酒・アルコール)を飲む
- エタノールが肝臓に行き酸化される
- アセトアルデヒドになる…!
って感じです。
エタノールとアセトアルデヒド、二つを比べてどの時点でテストステロン値に影響が出るのか調べております。
んで結果が、
- 2.5mMという非常に低いエタノール濃度でも、テストステロンの合成が大幅に低下した…!
- 40microMという非常に高いアセトアルデヒドでも、テストステロンに影響がなかった…!
- アルコール脱水素酵素を阻害する4-メチルピラゾールが、エタノールによるテストステロン合成の阻害を邪魔していた…!つまり、エタノールを代謝するときにテストステロン合成に必要な酵素が使われてしまっていた…!
とのこと。
どうやらアルコールを肝臓で分解していくところでテストステロン合成のパワーを使ってしまうのが原因な様子。
アルコールを大量に飲むと副腎皮質刺激ホルモン、エンドルフィン、コルチゾール、プロラクチンが大幅に増加し結果テストステロン生成が邪魔される…!
2002年のグラナダ大学の横断研究によると、成人男女を対象にアルコールとエンドルフィンや副腎系ホルモンなどの変化について調べてみたそうです。
この研究は病院に救急搬送された方をサンプル(参加者)としたというちょっと変わった実験でして、以下の2グループに分けたそうです。
- 急性アルコール中毒で運ばれた方
- 軽度のケガで運ばれた方
それぞれのグループの詳細についてはこんな感じです。
急性アルコール中毒で運ばれた方
急性アルコール中毒で救急搬送され実験に参加した方は全部で21人。年齢は20〜27歳の方々で男性が12人、女性が9人だったとのこと。参加者は、明らかな酩酊状態であったそうで、具体的にはろれつが回らない、不安定なヤバい状態だったそうな。アルコールの摂取から集中治療室に到着するまでの正確な時間は分からないそうですが、そんなに経っていない感じだそうです。付添いの方に聞いてみると、飲酒は4〜6時間行っていたそうで、他の薬物は使っていなかったらしい。
症状が落ち着いてきたところで、参加者全員に4〜6時間飲酒した後、救急搬送された事、到着したとき泥酔状態だったことを確認しつつ、普段の飲酒の頻度を訪ねてみたそうな。
因みにほとんどの方が普段からお酒を飲むと答えたそうですが、アンケートやテストの結果からアルコール依存症ではなかったそうです。またアルコール以外の薬物摂取もしていないとのことでした。
最後に実験に参加する承諾を得たそうです。
軽度のケガで運ばれた方
軽度のケガで救急搬送され実験に参加した方は全部で27人。年齢は20〜27歳の方々で男性が11人、女性が16人だったとのこと。参加者は、アルコール摂取量がゼロの状態で病院に到着したそうです。こちらの参加者は普段お酒を飲まない方々だったそうで、血液サンプルを採取する前の48時間以内にアルコールを摂取した人はいなかったとのこと。
因みに軽度のケガってのは打撲や捻挫などだったらしい。
参加者全員は12:00~3:00までの3時間の間に血液サンプルを採取したそうです。
結果、急性アルコール中毒の参加者は、
- 血中アルコール濃度が男性が196±1mg/dl、女性で210±14mg/dlだった(いわゆる酩酊極期状態。血中アルコール濃度が160~300mg/dlぐらいになると繰り返し同じことばかりしゃべる、ふらふら歩くなどの症状が出る)
- プロラクチン(女性ホルモン(授乳ホルモン))が大幅に増加した…!
- 副腎皮質刺激ホルモンが大幅に増加した…!
- コルチゾールが大幅に増加した…!
- 男性のみ黄体形成ホルモン(女性ホルモン)レベルが減少した…!
- 男性のみデヒドロエピアンドロステロン(副腎から分泌される男性ホルモンの代謝産物)が増加した…!
- 男性のみテストステロンレベルが大幅に減少した…!
- 女性のみテストステロンレベルが増加した…!
そうです。
男女特有のバランスがあるホルモンがアベコベになっちゃう感じですね。
また上記が起こる原因として研究者曰く、
- 副腎皮質刺激ホルモンとプロラクチンは女性のコルチゾールレベルやデヒドロエピアンドロステロンレベル、テストステロンレベルのアップと正の相関がある。これは副腎皮質刺激ホルモンとプロラクチンが副腎アンドロゲン(男性ホルモンと同じ作用の物質)の生成に関わっている可能性を示している
- 逆に男性のテストステロンレベルの減少とエンドルフィンの増加は、おそらくエンドルフィンがトリガーとなり、テストステロン生成を抑制しているからだろう
とのこと。
以上をまとめると、
- アルコール(お酒・エタノール)を大量摂取する
- 副腎皮質刺激ホルモン、エンドルフィン、コルチゾール、プロラクチンが大幅に増加する
- テストステロン生成が邪魔される…!
ということでアルコールは1日グラス1~2杯までにしておいた方が良さそうな感じです。
テストステロン値が低いだけで、うつ病の発症率が3倍に増える…!
2004年のVA パゲット・サウンド・ヘルス・ケア・システムの研究によると、テストステロン(男性ホルモン)の低下とうつ病の関係について調べてみたそうです。この研究は45歳以上の男性278名を対象としておりまして、以前にうつ病と診断されておらず、テストステロン値が正常か低い人をピックアップしたらしい。
んで、早速結果を見てみますと、
- テストステロン値が正常な人の2年間でうつ病の発症率は7.1%だった…。
- テストステロン値が低い人の2年間でうつ病の発症率は21.7%だった…。
- 年齢や人種、病院への受診回数、アルコール依存度、前立腺がんなどの変数を調整しても、テストステロン値の低さとうつ病発症率との関係は変わらなかった…。
そうです。
う~ん。テストステロン値が低いだけで、うつ病の発症率が3倍に増えるってのは嫌な結果ですね…。
睡眠不足でテストステロンが低下する…!特に夜更かしがヤバそう…!
2014年のアデレード大学のレビュー論文によると、睡眠不足とテストステロンの関係について見直ししてみたそうです。
早速ポイントを並べていくとこんな感じ。
- テストステロンは概日リズム(体内時計)の安定と睡眠リズムに影響を与えるが、睡眠時間には影響しない。
- 徹夜などの睡眠不足はテストステロンを低下させる。
- 睡眠時間が短い場合、特に夜更かしによるダメージがテストステロンを低下させる。
- 睡眠障害からのテストステロンの回復は年齢が高くなるほど難しくなる。
テストステロンは睡眠中に分泌されるホルモンなんで、やはり、睡眠の質がキーになりそうですね。
それと入眠後の最初の方がポイントになりそうなところ。つまり、入眠潜時(眠りにつくまでの時間)とスタート後の持続性を意識したいって感じですな。
短期的な睡眠不足なら悪影響は最小限…!但し徹夜はヤバいし徹夜が続くともっとヤバくなる…!
2021年の中国医学科学院の研究によると、健康な男性を対象にテストステロンと睡眠不足・徹夜の関係について系統的レビュー・メタ分析をしてみたそうです。この研究は、2021年7月15日までに検索できたテストステロンと睡眠不足の研究をまとめたもので、検索データベースはPubMedやEmbase、Cochrane Libraryを使ったそうな。
結果、18件の研究がヒットしたそうで、総サンプル数は男性252名だったとのこと。このデータをメタ分析して、系統的レビューとしてまとめてみたそうです。
結果は、
- 短期間の短い睡眠時間による睡眠不足では、テストステロンレベルに有意な影響を与えなかった(それでも-0.22の悪影響はあった)
- 徹夜による睡眠不足では、テストステロンレベルが低下していた(-0.64)
とのこと。
短期的な睡眠不足は問題ないレベルであるものの、やはり徹夜はヤバそうですね。
更にこの研究ではサブグループでも調べておりまして、こちらの結果は、
- 徹夜(24時間の睡眠不足)がテストステロンレベルに与える影響は-0.67…!
- 約2日間の徹夜(40~48時間の睡眠不足)がテストステロンレベルに与える影響は-0.74…!
だったそうです。
徹夜はヤバいし、続けば続くほどもっとヤバくなる…!ってことですね。
やっぱ睡眠不足はあらゆる面で関わってきますねー。
運動をしたらちゃんと寝た方が良さそうです。
2型糖尿病とテストステロンレベルの関係について調べてみた…!
2014年の国立台湾大学の横断研究によると、2型糖尿病とテストステロンレベルの関係について調べてみたそうです。
今回、実験に参加したのは以前に2型糖尿病と診断された男性105人(平均年齢61.2±6.8歳)と新たに2型糖尿病と診断された男性81人(平均年齢57.8±8.8歳)でして、全員、ラボで健康診断とホルモン測定を行ってみたそうな。
すると、
そうです。
どうやら血糖値のコントロールが上手くいっていない人はテストステロンレベルも下がっちゃうみたいですね~。肥満の方もテストステロンが落ちるのはこれが要因っぽいな…。
テストステロンレベルが気になる方はインスリン感受性を気にした方が良さげ。
是非、意識していきたいですね…!
男女における競争・勝負とテストステロンの関係
1992年のノースダコタ州立大学の研究によると、競争・勝負とテストステロンの関係について調べてみたそうです。
この研究は2つの実験を行ったもので、どちらも参加者は男子大学生の方々。内容はいたってシンプルでして、偶然に左右されるギャンブルを行ってもらい、勝つと5ドルゲット…!負けると5ドル失う…って感じでした。
これらを行いつつ、気分やテストステロンなんかを見てみたらしい。
結果、
- ギャンブルに勝った人は負けた人よりもテストステロンが有意に高かった…!
とのこと。
また2013年のクイーンズランド大学の研究では、プロのラグビー選手(男性)を対象に試合開始40分前と試合終了15分後にテストステロンをチェックしております。
結果はやっぱり同じ感じで、
- テストステロンが高いと勝利する可能性が高かった…!
とのこと。
では女性だとどうなのか…?ってことで、お次に見ておきたいのが2009年のISPAの研究になります。
こちらは、ポルトガルの女子サッカーリーグの決勝戦に出場する両チームの選手のテストステロンをチェックしたもので、結果、
- 勝ったチームの女性のテストステロンは高かった…!
とのこと。
更に似たような研究として、2016年のフィニス・テラエ大学の研究があるんですが、こちらも女子プロサッカー選手を対象に3日間隔で2試合の決勝戦のテストステロンをチェックしておりました。
やっぱり結果は同じ感じでして、
- 1試合目、2試合目の試合後はテストステロンが高かった…!
とのこと。
以上から、競争・勝負とテストステロンは男女ともに関係あり増加する…!って感じです。
スポーツ観戦でもテストステロンは変化する…!生での観戦・テレビでの観戦を問わず、勝つとテストステロン値が上昇し、負けるとテストステロン値が低下する…!
1998年のユタ大学の研究によると、スポーツ観戦とテストステロンの関係について調べてみたそうです。この研究は、2つの実験を行ったもので、どちらもスポーツ観戦をしてもらいつつ、テストステロン値を計ってみたというもの。
まず最初の実験では、バスケットボールの試合で調べてみたんだとか。実験の参加者は、ジョージア大学とジョージア工科大学で行われている毎年恒例の試合のファンだったそうで、この両校は伝統的なライバルであり、この研究が行われた1991年は接戦で結果ジョージア大学が勝ったらしい。
んで試合開始1時間前に研究者は、アリーナの観客席を見渡し、男性15人に協力をお願いしてみたそうな。すると4人が嫌だ…!と答え、更に3人が試合後のサンプル提供をしなかったとのこと。そのためサンプル数は20歳から42歳までの男性8人となっておりました。因みに参加者には唾液の分泌を促すために無糖ガムを1個噛んでもらったそうです。
結果、
- 試合前のテストステロン値は6.3ng/dLだった
- 試合後のテストステロン値は6.5ng/dLだった
- 勝ったファンのテストステロン値は増加していた…!
- 負けたファンのテストステロン値は減少していた…!
とのこと。
続いて2つ目の実験では、サッカーの試合で調べてみたんだとか。
具体的には、伝統的な国際ライバル同士のサッカーワールドカップの試合をテレビ観戦する男性21人を対象にしてみたとのこと。
結果、
- 時間の経過に伴う低下はブラジル人よりもイタリア人の方が大きかったものの統計的な有意差はなかった
- 勝ったファンのテストステロン値は増加していた…!
- 負けたファンのテストステロン値は減少していた…!
とのこと。
ということで自分自身でスポーツをしていなくても、生での観戦・テレビでの観戦を問わず、勝つとテストステロン値が上昇し、負けるとテストステロン値が低下したみたい。
更に興味深いことに、
- 勝ったファンにおけるこの効果は、一日を通してテストステロン値が通常低下する傾向を逆転させるほど強力だった…!
- 各試合の結果は最後の数秒まで確定しなかったため、この効果は試合中に徐々に蓄積されるものではなく、おそらく突然勝った瞬間に現れるのだと考えられる…!
そうです。
勝った瞬間にテストステロンがバーッと上がるってのは面白いですね~。しかもその効果は意外と長く続くと…。
この研究は、子どものサッカー大会を見に来た18人の父親を対象にしたもので、唾液中のテストステロンとコルチゾールを測定してみたという物。併せて、試合に関するアンケートにも回答してもらったみたい。
最後にデータを見てみたところ、
- 試合前のテストステロンレベルが高い父親は、審判が自分の子供のチームに不利な判定をしたと報告する可能性が高かった…!
- 試合前後のテストステロンの上昇は、娘ではなく息子の試合を観戦すること、審判の不公平感によって予測できた…!
- 但し、父親は勝敗による一貫したテストステロンの変化を示さなかった…!
とのこと。
父親だとちょい結果に違いが出るのは面白いですね~。因みにコルチゾールは観戦中のテストステロンと相乗的に変動した以外特に変わったところはなかったらしい。
手に汗握る接戦や圧勝程、テストステロン値が最大に上昇する…!
2019年のアーヘン工科大学の研究によると、ワールドカップの試合中におけるサッカーファンのテストステロンについて調べてみたそうです。
このフィールド調査は、2014年のサッカーワールドカップでお気に入りの代表チームの試合を観戦していた82人のサッカーファン(男性53%)から約2,000の唾液テストステロンサンプルを取りまくったという物。
期間は28日間にわたりまして、7つの試合と各試合の経過にわたって繰り返し測定を行ったみたい。
んで結果がどうだったかと言いますと、
- 男女ともに、ファンが激しい試合を観戦したか、すぐに勝利したかによって、テストステロンの動きに特徴が現れ、区別できることが明らかになった…!
- 手に汗握る接戦や圧勝程、テストステロン値が最大に上昇していた…!
とのこと。
つまりどっちに転ぶか分からない試合や大勝だとテストステロンはドバドバみたい。
ということで、テストステロンは別に自分自身でスポーツや勝負事をやらなくても観戦するだけで変動がある様子でした。
そもそも狩猟採集民は自給自足の生活が基本。特に男性は狩猟を行うのが基本でして、そこには家族の食料確保や子孫繁栄がかかっているんですな。じゃあ、そんな人たちのテストステロンとコルチゾールはどうなのか…?ってことで今回調べてみることにしたらしい。非常に興味深いですね~。
今回、対象となったのはボリビアのチマネ族という狩猟採集民。参加者は18~82歳のチマネ族31人でして、全員狩猟をメインとして暮らしております。
んで研究者たちは、狩猟開始前、狩猟中、狩猟後のそれぞれで唾液を摂取、テストステロンとコルチゾールを計ってみたんだとか。
さて、結果がどうだったかと言いますと、
- 概日リズム(体内時計)から見ると、ホルモン低下の時間だったのにもかかわらず、チマネ族の狩猟者のテストステロンとコルチゾールは獲物を仕留めた時に上昇していた…!
- しかも獲物をゲットした狩猟者は帰った後も依然としてテストステロンとコルチゾールが高いままだった…!
とのこと。
獲物をゲットしたときに興奮してテストステロンが高い…!ってのは分かるものの、帰った後も興奮が冷めないのか依然として高止まりしていたってのは面白いですね~。
因みに、ちょっと面白いのが、ゲットした獲物の大きさや狩猟から帰る時にあった人たちによってホルモンが変化しなかったこと。
つまり成果の大きさや他人への自慢度は関係なくテストステロンは上がるみたいなんですな。いやはや面白い…。
これを見てなんとなく思ったのが、クレーンゲームでは小さい物でも大きい物でもゲットできたら同じぐらい嬉しい…!あれはテストステロンも同じだからなのかな~ってこと。実際どうなんですかね…?
睡眠時間が短いとテストステロンが減る…!長いと増える…!
2009年のシンガポール国立大学の横断研究によると、年齢別の睡眠時間とテストステロンの関係について調べてみたそうです。
そもそもテストステロンに限らずホルモンってのは加齢とともに変化することが分かっております。一方でここは個人差が大きいってことも分かっているんですな。
そのため、純粋に加齢によっての変化なのか、それとも他の要因のせいなのかイマイチ分からないことが多かったみたい。そこで今回チェックしてみることにしたんだとか。
この研究は、29歳から72歳までの中国系シンガポール人の男性531人を対象にしたもので、年齢と睡眠時間と、テストステロンの関係などをチェックしたというもの。
テストステロンは夕食から寝て起きるまでの12時間後(断食12時間後)である、午前8時から11時の間に採血で見てみたらしい。また、睡眠時間については自己記入式の質問票でチェックしたんだとか。
最後に集まったデータを統計処理した結果、以下のことが分かったそうです。
- 年齢グループを40歳以下、41~50歳、51~60歳、60歳以上の4つに分けたが睡眠時間におけるテストステロンとは関係がなかった…!
- 睡眠時間を4時間未満、4~6時間、6~8時間、8時間以上の4グループに分けるとテストステロンに違いが出た…!
どうやら年齢に関係なく、テストステロンと睡眠時間は関係があったみたいですね。
では実際どんな関係だったかグラフを見てみましょう。
ちょっと説明しますと、
- 横軸が各睡眠時間
- 縦軸がテストステロン値
- チェック柄が総テストステロン値
- 点線が生物学的に利用可能なテストステロン値
って感じです。
ご覧の通り、睡眠時間が増えれば増えるほどテストステロンも増えております。
もうちょい具体的に言うと、
- 4~6時間睡眠の男性と4時間未満の男性は、8時間以上睡眠の男性よりも、総テストステロン値が14%以上低かった…!
- 4~6時間睡眠の男性と4時間未満の男性は、8時間以上睡眠の男性よりも、生物学的に利用可能なテストステロン値が35%以上低かった…!
とのこと。
なかなかの違いですね~。
まぁ、ホルモン全般に言えますが、テストステロンも睡眠が大事というのは伝わったかと思います。
まず、慢性的なカロリー制限とテストステロンの関係を最初に調べたのは1971年の動物実験とのこと。この研究では、雄のラットに与えるカロリーを50%制限しつつ、23週間様子を見たそうで、結果、テストステロン濃度が低下したんだとか。
そしてこの研究の発表後、多くの研究が行われ、短期のカロリー制限・長期のカロリー制限ともにげっ歯類のテストステロン濃度が低下すると分かったそうな。
ただここで謎だったのが、
- 栄養失調を伴わない長期のカロリー制限を健康でスリムな人間が行ったらテストステロンは影響を受けるのか…?
ってこと。
そこで今回はこの疑問について調べてみることにしたらしい。
この研究は、男性72名が参加したもので、以下の3グループからなっております。
- 長期のカロリー制限グループ:平均7.4±4.5年間(範囲3~20年)、適切な栄養摂取をしつつもカロリー制限ダイエットを続けている男性24名(平均年齢51.5±13歳)
- 持久力ランナーグループ:長期のカロリー制限グループと年齢・体脂肪率を一致させた持久力ランナーの男性24名。因みに平均週77km、範囲32~144km(週48マイル、範囲20~90マイル)を平均21年間(範囲5~35年)、定期的に走っていた人たちだったらしい。
- 座りがちグループ:長期のカロリー制限グループと年齢・体脂肪率を一致させた西洋食を摂取している運動不足の男性24名。因みに定期的な運動が週1時間未満の人たちで座りがちな比較グループとして用意したとのこと。
上記の3グループの食事内容をチェックしつつ、併せてテストステロンなどを見てみたらしい。
ということでまずはその食事内容を見てみましょう。
- 長期のカロリー制限グループの食事:1日の摂取カロリーは平均1,350~2,415kcalだった。全ての必須栄養素が1日の推奨摂取量の100%以上を上回るようになっていた。食べていたものとしては、野菜、果物、ナッツ類、低脂肪乳製品、卵白、小麦、大豆タンパク質、魚、肉など。三大栄養素の割合は、タンパク質約24%、脂肪約27%、炭水化物約48%、アルコール1%だった。また全員が、トランス脂肪酸を含む加工食品や超加工食品を厳しく避けていた。
- 持久力ランナーグループの食事:1日の摂取カロリーは平均2,564~4,345kcalだった。三大栄養素の割合は、タンパク質約16%、脂肪約33%、炭水化物約48%、アルコール3%だった。ご覧の通り西洋スタイルの食事だったが、毎日走っていたため、その分カロリー摂取量を増やしていた。
- 座りがちグループの食事:1日の摂取カロリーは平均2,145~3,537kcalだった。三大栄養素の割合は、タンパク質約16%、脂肪約31%、炭水化物約49%、アルコール4%だった。典型的な西洋スタイルの食事だった。
では、気になる総テストステロン値を見てみましょう…!
- 長期のカロリー制限グループのテストステロン:12.0±5.3nmol/L…!
- 持久力ランナーグループのテストステロン:18.8±3.6nmol/L…!
- 座りがちグループのテストステロン:17.6±6.3nmol/L…!
ってことで、テストステロンは、持久力ランナーグループ→座りがちグループ→長期のカロリー制限グループの順に高かったみたい。しかもテストステロンの差が1.5倍ぐらいある…!ってのはすごいですね~。
それと体脂肪率についての結果も見ておくと、
- 長期のカロリー制限グループの体脂肪率:8.7±4.2%…!
- 持久力ランナーグループの体脂肪率:10.5±4.4%…!
- 座りがちグループの体脂肪率:23.2±6.1%…!
って感じで、長期のカロリー制限グループと持久力ランナーグループは、座りがちグループよりも体脂肪率が有意に低かったみたい。
この結果に研究者曰く、
- 長期のカロリー制限は、肥満度とは無関係に、テストステロンを減少させるようだ
とのこと。
ということでカロリー制限ダイエット、特に長期のカロリー制限ダイエットを行っている方は食事の見直しでテストステロンが改善しそうでした。
テストステロンアップには、筋トレと脂質の摂取が重要…!
1997年のペンシルベニア州立大学の研究によると、食事の栄養素と安静時、筋トレ時におけるテストステロンとコルチゾールについて調べてみたそうです。
そもそも筋トレはホルモン分泌に影響を与えますが、そこに食事の要素が絡むと、どう変化するのかはあんま分かっていなかったそうな。そのため今回チェックしてみることにしたらしい。
この研究は、男性12人が参加したもので、食事×安静時×筋トレ時におけるテストステロンとコルチゾールを見てみたという物。
因みに筋トレメニューは以下な感じだったみたい。
併せて、運動前後の5分間に採血し、テストステロンとコルチゾールを測定したとのこと。また、合計17日間の食事日記も付けたらしい。
さて、結果がどうだったかと言いますと、
- ベンチプレス前後でテストステロンが7.4%と有意にアップしていた…!
- ジャンプスクワット前後でテストステロンが15.1%と有意にアップしていた…!
- 一方で、コルチゾールに有意差はなかった…!
- 運動前(安静時)のテストステロンは、タンパク質の割合(r=-0.71)と有意な相関関係にあった…!
- 運動前(安静時)のテストステロンは、脂質の割合(r=0.72)と有意な相関関係にあった…!
- 運動前(安静時)のテストステロンは、飽和脂肪酸の割合(r=0.77)と有意な相関関係にあった…!
- 運動前(安静時)のテストステロンは、一価不飽和脂肪酸の割合(r=0.79)と有意な相関関係にあった…!
- 運動前(安静時)のテストステロンは、多価不飽和脂肪:飽和脂肪比(r=-0.63)と有意な相関関係にあった…!
- 運動前(安静時)のテストステロンは、タンパク質:炭水化物比(r=-0.59)と有意な相関関係にあった…!
つまり、テストステロンアップには、筋トレと脂質の摂取が重要だと言えましょう。
脂質(コレステロール)はテストステロンの材料なんで、やっぱりポイントになりそうですねー。
炭水化物の摂取量と運動によるテストステロン・コルチゾール比について調べてみた…!
2009年のノースカロライナ大学チャペルヒル校の研究によると、炭水化物の摂取量と運動によるテストステロン・コルチゾール比について調べてみたそうです。
この研究は男性20名が参加したもので、以下の2グループに分かれてもらったそうな。
- 糖質制限グループ(8名):1日の摂取量の約30%が炭水化物。
- コントロールグループ(12名):1日の摂取量の約60%が炭水化物。
併せて、参加者全員に有酸素運動を3日間連続で行ってもらったらしい。因みに強度はVO2maxの約70~75%で、1日60分やったみたい。
更に安静時、運動前後に採血を行い、テストステロンとコルチゾールについて測定してみたんだとか。
最後に集まったデータを統計処理した結果、以下の傾向が見られたらしい。
- 糖質制限グループは、実験開始前の安静時から実験終了後の安静時にかけて、有意にテストステロンがダウン、コルチゾールが増加していた(テストステロン・コルチゾール比-43%)…!
- 一方で、コントロールグループは、変化がなかった(テストステロン・コルチゾール比-3%)
つまり、運動に関係なく、炭水化物を制限するとテストステロンが下がってしまうみたいですねー。そしてコルチゾールは上がってしまうと…。
脂質とホルモンの関係について調べてみた…!
1987年のセント・メアリー病院の研究によると、脂質とホルモンの関係について調べてみたそうです。この研究は健康な男性6人を対象にしたもので、高脂肪食と低脂肪食を食べてもらいつつ、性ホルモン結合グロブリン(SHBG:性ホルモンと結合して運ぶ効果のあるタンパク質)、テストステロン、コレステロールへの影響をチェックしてみたそうな。
因みに高脂肪食と低脂肪食ですが、
- 高脂肪食:1日100g以上の脂肪を摂取した
- 低脂肪食:1日20g未満の脂肪を摂取した
らしい。
さて、結果がどうだったかと言いますと、
- 2週間高脂肪食を摂取した結果、コレステロールが増加、性ホルモン結合グロブリンが低下した…!
- 2週間低脂肪食を摂取した結果、コレステロールが低下、性ホルモン結合グロブリンが増加した…!
- 性ホルモン結合グロブリンの増加は、テストステロンの低下と有意な関係にあった…!
とのこと。
つまり、脂質(脂肪)をちゃんと食べないとテストステロンが下がってしまうと…。
食事とホルモンの関係について調べてみた…!
1989年のラヴァル大学の研究によると、食事とホルモンの関係について調べてみたそうです。
この研究は、25~35歳の白人男性が参加したもので、以下の食事を食べてもらったという物。
- 普通の食事
- 野菜中心の食事
併せて、
2日間連続で午前9時~10時と午後4時~5時の間に採血をしたんだとか。
これでホルモンへの影響がどんな感じが見てみたそうです。
結果、
- 野菜中心の食事だと、性ホルモン結合グロブリンが高く、テストステロンが低かった…!
とのこと。
やはり食事の脂肪が少ないとテストステロンは下がっちゃうみたいですね~。
アルガンオイルとオリーブオイルの摂取による男性ホルモンへの影響について調べてみた…!
2013年のハッサン2世大学カサブランカ校のRCTによると、アルガンオイルとオリーブオイルの摂取による男性ホルモンへの影響について調べてみたそうです。因みにアルガンオイルってのは、モロッコに生息するアルガンツリーの種子から採れるオイルとのこと。
この研究は、23歳から40歳までの健康なモロッコ人男性60名を対象にしたもので、まずは2週間、参加者全員にバターを摂取してもらったそうな。次に以下の2グループにランダムに振り分けたらしい。
- バージンアルガンオイルを摂取する。
- エクストラバージンオリーブオイルを摂取する。
期間は3週間とのこと。
併せて、実験開始前後にテストステロン、黄体形成ホルモン(テストステロンの分泌を促進する)、デヒドロエピアンドロステロン(男性ホルモンの前駆物質)、体重やBMIなんかを測定してみたんだとか。
最後にデータを見比べてみたところ、
- バージンアルガンオイルの摂取でテストステロンが19.9%有意にアップした…!
- エクストラバージンオリーブオイルの摂取でテストステロンが17.4%有意にアップした…!
- バージンアルガンオイルの摂取で黄体形成ホルモンが18.5%有意にアップした…!
- エクストラバージンオリーブオイルの摂取で黄体形成ホルモンが42.6%有意にアップした…!
- デヒドロエピアンドロステロンや体重、BMI、血圧、1日のカロリー摂取量に変化はなかった
とのこと。
やっぱり良質な脂質(脂肪)はテストステロンアップに欠かせないんですね~。
個人的考察
ということで、心身ともに健康に暮らすためにはテストステロンは超大事です。
テストステロンを増やすには、
なんかを食べると良い感じ。
逆にテストステロン値が低い方は以下を気を付けると良い感じ。
ぜひ、健康の為に意識していきたいですね~。

