HIITやSITっていう有酸素運動をご紹介&推奨しております当ブログ。
これらHIIT系の運動は、全力と休憩を細かく交互に行っていくもので、通常の有酸素運動よりも様々なメリットがありそうなんですよね(特に時短効果が高い)
んで、日本では立命館大学の田畑泉教授のタバタ式トレーニングが有名でしょう。
そういえば最近田畑教授が新しいタバタ式の本「1日4分 世界標準の科学的トレーニング 今日から始める「タバタトレーニング」」を出していましたね(この記事を書いている時点でAmazonでは一時在庫切れでしたが)




話変わって…。では、海外のHIIT系で有名な研究者は誰かと申しますとマクマスター大学のマーティン・ギバラ博士でしょう。当ブログでご紹介しているHIIT系、特にSITの研究で出てくるマクマスター大学の研究というのはほぼすべてギバラ博士の研究になります。
ということで今回は、ギバラ博士の研究を見てみましょう…!



マクマスター大学のマーティン・ギバラ博士から学ぶHIIT系の概要とメリット

2008年のマクマスター大学の研究によると、HIITってそもそもどういった運動で、どのようなメリットがあるの…?ってことをまとめてみたそうです。要はこれを読めばHIIT系の運動の概要とメリットが分かる…!みたいになっております。
ということでまずは最初にHIITやSITと言われる高強度インターバルトレーニング(スプリントトレーニング)ってなんなのかの説明から入っています。ギバラ博士によればHIIT系の運動にこれだ…!といったまとまった定義はないそうなんですが、共通しているポイントは以下のようになるとのこと。

  • 短時間で運動と休憩を繰り返すもの。
  • 高強度=全力を出す事。具体的にはpeak VO2の90%以上を出す事。
  • 1回の運動は数秒から最大で数分間。
  • インターバルは最大数分間の休憩又は低強度の運動。
  • 複数回行う運動であること。

そしてHIIT系の残念ポイントとしては、筋トレと違い有酸素運動になるため、筋肥大は起こらない運動となっております。
んで、ギバラ博士の標準的なHIIT系のメニューは以下な感じだそうな。

  • 運動種目はエアロバイク。
  • 高い負荷で30秒間、全力で漕ぐ。
  • 4分間の休憩を挟む。
  • 上記を4~6回繰り返す。つまり合計2~3分しか激しい運動はしていない。
  • 週3回行う。
  • 2~6週間続ける。

ってことで、ちょい古い研究なんで、運動時間と休憩時間の比率が今と違っていますが、概要は掴めるんではないかと…。


次にギバラ博士はこのHIIT系のメリットをずらずら~と並べておりました。
まず最初に挙げていたのがパフォーマンスアップです。実際に運動している時間は超短いのに運動パフォーマンスが劇的にアップするんですよ。例えばHIIT系を行った参加者は心肺機能が約2倍アップしたそうな。peak VO2の80%で自転車を漕いだら、始めは約26分しか漕げなかったのに、最後は51分も漕げるようになったそうなんですよね。

続いて時短効果も上げておりました。
HIITと普通の有酸素運動(peak VO2の65%で90~120分、自転車を漕ぐ)を2週間行い比較した研究では、

  • HIITの合計時間=約2.5時間
  • 普通の有酸素運動の合計時間=10.5時間

といった感じで、総運動量はHIITグループの方が約90%も少なかったんですよ。
にも関わらず、同じぐらいパフォーマンスアップしていたみたいです。

更にギバラ博士はミトコンドリアの活性化もメリットとして挙げておられます。
なんでもHIITを少なくとも6週間行うとpeak VO2だけでなくミトコンドリアの活性化もしたらしい。というのも、元々長時間の有酸素運動で代謝機能はアップすると考えられていたんですが、HIITを使うことによって短時間でも同様の効果が得られると分かったんですよね。
つまり、疲れづらくなり脂肪燃焼も進む…!ってことでこれは嬉しい話かと…。



個人的考察

ギバラ博士はこの研究の中で1994年横断研究を例にHIITは使えるぞ…!って話を提案しております。
この研究は3つの異なる集団から運動しない理由を聞いたもので、一般的な人たち(349名)、CHD(冠状動脈性心疾患)の人たち(162名)、妊婦さんたち(139名)といろんな方に聞いてみたそうなんですよ。
結果は皆さんも一度は思ったことのある答えで、定期的に運動しない理由を

  • 時間がない…!

と答えたそうです。
だからこそギバラ博士は時短効果の超高いHIITはおすすめ…!とおっしゃっておりました。
運動を始めたいけど時間がなくて…って方はHIITを始めてみてはどうでしょうか…?
それと上記を含めたまとめた記事が下記になりますので併せてご覧ください。




参考文献