ポケモンGOみたいな位置情報ゲーの研究を見てみよう…!の続きです



もしかしたらポケモンGOは健康的でアクティブな生活をするための新しいモデルになるかも…!と当時期待されていた…!

2016年のCHEO Research Instituteの研究によると、ポケモンGOで運動不足を解消できるのか…?について調べてみたそうです。
そもそも世界的に子どもの運動時間は減っておりまして運動不足は各国で問題となってきております(まぁ子どもに限らず大人もですが)。んで、なんか良い方法はないもんかってことで、ポケモンGOが使えるかも…?ってなったみたいです。
特にポケモンGOは外に出て活動する動機づけになるゲームだ…!ってのがポイントらしく、初期の報告によると、ポケモンGOを行うことによって身体活動レベルが高まっていたとのこと。しかもこれが人口レベルでの戦略として成功していたそうです。なんだかすごそうな話ですな。しかし、当然このゲームの長期的なリスクやメリットは謎でして、その辺は今後の研究に期待…!といったところ。
まぁ当時は、無料のスマホゲーで健康的でアクティブな生活をするための新しいモデルになる可能性がある…!と期待が込められていたみたいです。



ポケモンGOはひきこもりの方が抱える外出する動機がない問題を解決するかも…!

2016年の九州大学の研究によると、ポケモンGOで引きこもりから脱出できるのか…?についてレビューしてみたそうです。
そもそも日本における引きこもりの生涯有病率は約1.2%っぽいって話があるそうで、また当時の統計では541,000人ぐらいかな~って感じだったらしい。しかし、これは15~39歳を対象にしているんで氷山の一角の可能性が高いそうな(確かにその後の調査でもっといましたね
また引きこもりは日本に限った話ではないそうで、例えば2014年のポートランドVAメディカルセンターの研究では日本だけでなく、インドや韓国、アメリカでもひきこもりの人が増加していたらしい。
一方で因果関係は不明ながらパソコンやスマホの普及はひきこもりと関係があるんじゃないのか…?と研究者たちは考えているそうな。1980年代にテレビゲームが登場して以来、家の中で遊ぶことが多くなっているのは確かで、偶然じゃないんじゃないかな~?とのこと。
じゃあなんでゲームに夢中になるんだ…?ってことで研究者たちが考えている理由は、

  • ゲームは明確で現実的な報酬がすぐ得られる。故に満足感が高いのだ…!
  • んがしかし現実世界はそんな単純じゃないので明確にすぐ報酬なんかもらえない…!多くの努力や忍耐があって初めて報酬を得る可能性が生まれるんや…!

とのこと。ゲーム化(ゲーミフィケーション)の記事で書いたことですな。
そのため、現実世界でやる気が出ず、ゲームの世界にどっぷりつかってしまうんだと。つまり、現実世界や屋外に出ようという動機がないのが原因ってことですね。
そこんところにポケモンGOが使える可能性があると研究者たちは期待しておりました。なんでも、ひきこもり外来で、それまでほとんど外に出なかった患者さんがポケモンGOを気に毎日外に出かけるようになった事例があったそうな。
その方曰く、

  • ポケモンを探している人は公園にたくさんいる。しかしお互いに会話をすることはない。皆、それぞれのスマホ画面をただ見ているだけだ

とのこと。
特にコミュニケーションが発生する訳ではないから問題ないんだと。確かにそうかもしれませんな。またポケモンGOで外に出たからといって強制感や外部圧力なんかはないので、自分の意思で外に出ているってのも大きそうな感じ。更に上記に挙げた「現実世界や屋外に出ようという動機がない」ってのをポケモンGOが作っているのも大きいみたいです。
もちろん、長期的な効果は不明ですし、これはあくまで最初の一歩のきっかけに過ぎないんですが、それでも、そのきっかけを掴めずずるずるいっちゃっているパターンもございますんで、非常によろしいかと。
もちろんポケモンGOのデメリットもあるでしょうが、引きこもり対策の有効な手立てがない現状では期待してしまいますね。



個人的考察

これまでの研究をまとめると、日本と海外でポケモンGOに対して期待していることが違いますよね。ざっくりした違いは、

  • 日本:ひきこもり対策に使えるかも…!
  • 海外:運動不足解消に使えるかも…!

って感じかと。
こういったその地域の問題に対してどうか…?ってのを新しい物(今回はポケモンGO)で考えていくのは面白いですな~。



参考文献