先週の続きです。
今回は、完璧主義と過食症(摂食障害)の関係について見てみます。



完璧主義と過食症の関係について、観察研究の系統的レビューとメタ分析を行ってみた…!

2023年のアリカンテ大学の研究によると、完璧主義と過食症の関係について、観察研究の系統的レビューとメタ分析を行ってみたそうです。
過食症(過食性障害)ってのは、制御不能な状態で異常に大量の食物を摂取することと定義されておりまして、コントロール不能な暴飲暴食、むちゃ食い、気晴らし食いなどのことを言います。
そんな過食症は、その食べ過ぎから、過体重や肥満慢性疼痛糖尿病高血圧、不安障害やうつ病などの身体的精神的健康問題、生活の質の低下を含む心理社会的機能の低下とも関連していると言われるんですな。
そして一般社会での有病率もかなり高く、生涯を通じて女性の4.9%、男性の4%が罹患するとのこと。
一方で、完璧主義は完璧主義的努力と完璧主義的懸念の2つに分けることが出来まして、

  1. 完璧主義的努力:完璧を目指し、非現実的に高い基準を追求する欲求
  2. 完璧主義的懸念:自己批判、間違いを犯すことへの懸念、社会的に否定的な評価をされることへの恐怖、達成した時の満足感の欠如

って感じ。
この完璧主義が過食症を含む摂食障害のリスク要因だと先行研究により考えられていたんですな。
但し、この時点で、メタ分析を用いて過食症のように摂食障害における特定の症状と完璧主義との関係を調べた研究はなかったらしい。そこで今回行ってみることにしたんだとか。
ということでまず研究者たちは、2022年9月25日までに発表された該当研究をWeb of Science、Scopus、PsycINFO、Psicodocで検索してみたそうな。すると合計594件の研究がヒットしたとのこと。次にこの中で重複している研究や質の低い研究を除いていったらしい。
最終的に残った研究は30件でして以下の特徴があったみたい。

  • 総サンプル数:9,392人
  • サンプルサイズ:89~566人
  • 女性の割合:82%
  • 平均年齢:21.6歳(範囲11.5~41.8歳)

それではメタ分析の結果を見てみましょう。

  • 完璧主義と過食症の間には小~中程度の正の相関関係があった(r=0.17)
  • 完璧主義的努力と過食症はほとんど関係がなかった(r=0.07)
  • 完璧主義的懸念と過食症には小~中程度の正の相関関係があった(r=0.27)

つまり、

  • 完璧主義と過食症は関係している…!
  • 完璧主義的懸念は完璧主義的努力よりも過食症リスクが高い…!

ってことですね。
う~ん。今回の結果を踏まえると、完璧主義的懸念がヤバそうですね~。



個人的考察

因みに完璧主義と摂食障害を調べた研究はいくつかありまして、


となっており、どうやら大人子どもに関係なく、また完璧主義の種類に関わらず摂食障害全体のリスクを上げるみたい。
これらを踏まえると、摂食障害の種類によって多少のリスクは変わるのかもしれない、完璧主義的懸念の方がヤバそうな感じですが、いずれも関係がありそうですね。



参考文献