ビッグファイブという性格特性の一つに神経症傾向ってのがあります。
これが高い人は、あんま良い事ないよね~みたいな研究が多いんですよ。まさに高い人涙目な結果が多くて嫌になっちゃいますよね。
でも近年、上手く使いこなすとすごいぜ…!みたいな研究もあったりします。
今回はそんな研究をご紹介します。



神経症傾向が高いおかげで粘り強く問題解決能力が高いと言える…!

2015年のキングス・カレッジ・ロンドンの研究によると、神経症傾向(神経症的傾向・情緒安定性)が高いことイコール悪い事ばっかなのか調べてみたそうです。
まず神経症傾向ってのは、ネガティブな考えや感情になりやすいかどうかということでして、それらになりやすい(神経症傾向が高い)人は、

  • 精神疾患にかかりやすい
  • 緊張する場面での仕事のパフォーマンスが低下しやすい

って傾向があるそうな。
しかし一方で、一般的な方よりもクリエイティブ性が高いという特徴があるそうです。というのも神経症傾向の高い方ってのは、問題に深くこだわるって傾向があるんですよ。このこだわりという特徴が、従来とは異なる問題解決方法を思いつかせる能力であり、神経症傾向の高い人の長所でもあるというんですな(まさにリフレーミングですね)

ではこれが本当か…?ってことで脳内をスキャンしてみてみると、内側前頭前野が活性化していることが多かったそうな。つまり恐怖や衝動といった不安感を主観的に捉えていることが多いってことですね。つまり脳内でもはっきり見てとれるみたいです。
この考えすぎてこだわるというところが、解決していない問題に対して無意識に考え続けるという行為、つまりデフォルトモードネットワークの起動となっているんですよね。そのため、斬新な問題解決方法を思いついたりしやすいみたい。



個人的考察

ということで神経症傾向の高さは兎角嫌われがちだけど、そのデメリットがあるからこそメリットがあるというお話でした。
考えすぎやこだわりと受け取るのか、粘り強さと受け取るのか、この辺がメリットとして活かすかどうかの分かれ道になりそうですね。



参考文献