【加筆内容】高炭水化物食と高タンパク質食で血中トリプトファンとチロシンに違いが出るのか調べてみた!
高炭水化物食で血中トリプトファンがアップする…!高タンパク質食で血中チロシンがアップする…!
2003年のマサチューセッツ工科大学の研究によると、高炭水化物食と高タンパク質食によって血中のトリプトファンとチロシンに違いが出るのか調べてみたそうです。
そもそも先行研究によって、
- 血中のトリプトファン濃度が高いとセロトニン生成も多くなる
- 高炭水化物食はトリプトファンを上昇させる
- 高タンパク質食はトリプトファンを低下させる
ってことが分かっていたんですが、実際の食事でどうなるのかは分かっていなかったんですよね。
そこで今回、アメリカ人が一般的に食べているような高炭水化物な朝食と高タンパク質な朝食を用いてセロトニンの材料になるトリプトファンとドーパミンやノルアドレナリン(ノルエピネフリン)の材料になるチロシンの変化をチェックしてみたとのこと。
この研究は参加者が9人のものでして、まず最初に一晩断食してもらったそうな。続いて、
- 高炭水化物な朝食:炭水化物69.9g、タンパク質5.2g
- 高タンパク質な朝食:炭水化物15.4g、タンパク質46.8g
を3~7日の間隔で食べてもらったらしい。
併せて、朝食後すぐ、40分後、80分後、120分後、240分後に採血を行い、血中のトリプトファンやチロシン、インスリンなんかを見てみたそう。
その結果分かったことが、
- 高炭水化物の朝食を食べると、トリプトファンは中央値54%(範囲36~88%)で有意差があった…!
- 高タンパク質の朝食を食べると、チロシンは中央値28%(範囲10~64%)で有意差があった…!
- 高炭水化物の朝食を食べると、インスリン濃度が大幅に上昇した…!
- 高タンパク質の朝食を食べると、インスリン濃度は上昇しなかった…!
とのこと。
やはり実際の食事でも高炭水化物食を食べると、血中トリプトファンが増えたみたいですね。この結果から研究者曰く、
- おそらく脳内トリプトファン濃度とセロトニン合成に大きな違いをもたらす可能性があるだろう
としています。
また高タンパク質食で血中のチロシンも変化したんで、おそらくカテコールアミン合成も同様に違いが出るんじゃないかとのことでした。
個人的考察
ということで、セロトニンには炭水化物、ドーパミンにはタンパク質を摂取していくと良い感じ。両方大事なホルモンなんでぜひ意識していきたいですね~。