今回はその続きみたいな話でして、

  1. 炭水化物を摂取する
  2. インスリンの分泌と血中のトリプトファンが増える
  3. 結果、セロトニン合成がアップする…!

の流れをもう少し深掘りしていこうと思います。



インスリンの分泌があるからこそ血中トリプトファンアップ→脳内トリプトファンアップ→セロトニンアップとなる…!

1980年の研究によると、神経伝達物質の合成の前駆体制御について、過去10年間の研究結果をまとめてみたそうです。
なんでも、炭水化物の摂取後に放出されるインスリンは、競合するより大きなアミノ酸の筋肉組織への取り込みを刺激し、血漿中の他のアミノ酸に対するトリプトファンレベルを増加させる効果があるそうな。そしてこの効果により、トリプトファンが血液脳関門を突破して脳内トリプトファンレベルが上昇、結果、セロトニン合成と放出が促進されるらしい。
つまり、インスリンの分泌があるからこそ血中トリプトファンアップ→脳内トリプトファンアップ→セロトニンアップとなるみたいです。正常なインスリン感受性(インスリン抵抗性)が如何に大事かが分かる話ですな。

因みにタンパク質の摂取後も同じ感じでしてチロシンレベルが増加し、その結果カテコールアミン合成が促進されるんだとか。またレシチン・コリンの摂取に関しても同様に脳内コリンレベル&神経細胞のアセチルコリン合成をアップさせるということです。



炭水化物とタンパク質を一緒に食べてしまうとインスリン分泌に悪影響が出ちゃう…!

但し、炭水化物摂取→インスリンの分泌→血中トリプトファンアップ→脳内トリプトファンアップ→セロトニンアップという流れが行われるためには注意点もあるそうです。
これについては1986年の研究が参考になりまして、どうやら炭水化物とタンパク質を一緒に食べてしまうとインスリン分泌に悪影響が出ちゃうみたいなんですよ。
具体的には、

  • 食事に含まれるタンパク質が2.5%ぐらいからトリプトファンの増加量が減ってくる…!
  • 食事に含まれるタンパク質が5%ぐらいでトリプトファンが増加しなくなる…!

って感じだったそうな。これはちょっと困っちゃいますね~。どっちも大事ですし…。
まぁ、一緒に食べるとこうなるみたいなんで、1日の食事の中でメリハリをつけていくとよろしいのかもしれませんな。



結局何を食べたら良いの…?どう過ごすと良いの…?

最後にインスリン・トリプトファン・セロトニンを意識した食事はどうすべきか…?どう過ごすか…?についてご紹介します。
先にも挙げましたが基本はカロリーの質の高い炭水化物(オススメは結局、炭水化物(糖質)は何を食べれば良いのか?の記事を参照)なんですが、より具体的な食事のポイントと過ごし方は以下のようになります。




個人的考察

以上、セロトニン・トリプトファンのお話でした。
是非ストレス対策メンタルの安定のためにもセロトニン・トリプトファンを意識していきたいですな。



参考文献