先週の続きです。
では早速見ていきますかー。



ストア派(ストア哲学)と認知行動療法

ストア哲学は、認知行動療法の哲学的基礎として明確に認められているそうです。
論理情動行動療法(REBT)の創始者であるアルバート・エリスはその著書の中で、

  • エピクテトスについて、驚くほど賢明なストア派哲学者であり、約2000年前に、人は他人の不快な行動に過剰反応することを自ら選択しているが、より賢明な方法で全く異なる反応をすることもできる

と紹介しているんですな(論理情動行動療法は第二世代の認知行動療法の基礎となる心理療法で認知療法のABC分析(ABC理論)が代表的な理論だったりする)
そしてエピクテトスは、エンキリディオン(手引き・ハンドブック)の中で以下のことを記しているそうです。

  • 人は事物ではなく、事物に対する見方によって動揺する。

いや~第二世代の認知療法の考え方とめっちゃ同じですねー。
またエリスは1962年の著書にて、心理療法における新たな認知的アプローチ(=第二世代の認知行動療法)の中心的前提は古代ストア派に遡ることができると強調しております。更にストア哲学が第二世代の認知行動療法の創始者であるアーロン・T・ベックに影響を与えたのは、主にエリスの著書を通してなんだとか。
そのため、ベックも1976年の著書の冒頭で、

  • 認知行動療法の哲学的基礎は数千年、つまり出来事そのものではなく出来事に対する人間の概念(または誤解)が感情の動揺の鍵であると考えていたストア派の時代にまで遡る

としていたり、1979年の「Cognitive Therapy of Depression」の中でも、認知療法の哲学的基礎についてストア派の哲学者の名前を上げたり、エピクテトスのエンキリディオンを引用していたりするとのこと。
つまりアルバート・エリスとアーロン・T・ベックは、二人ともストア哲学が基になっていると明確に認めているそうです。



個人的考察

今回はここまで。
続きは来週です。



参考文献

最後にご紹介します。