問題解決(問題解決技法・問題解決療法・問題解決技能・PST)の効果を調べた研究を見てみよう! その4
不眠症治療に問題解決技法が使えるのか…!
2013年のオーストラリア国立大学のRCTによると、不眠症治療に問題解決技法が使えるのか調べてみたそうです。
これまでも見てきた通り、問題解決技法は様々なストレス問題を解決するためのスキルを学ぶアプローチの一種でして、問題への向き合い方を学ぶことで逃げるのを(体験の回避を)やめ、自分の力で合理的に解決していけるようになることを目的としております。
一方で不眠症が起きる原因の一つはストレスだったりするんですな。
にもかかわらず、研究者たちの知る限り、不眠症治療に問題解決技法が使えるのか調べた研究がなかったらしい。
そこで今回チェックしてみることにしたんだとか。
この研究は、不眠症に悩む18~60歳までの成人47人が参加したもので、まずは以下の2グループにランダムに振り分けたそうな。
- 行動療法+問題解決技法グループ:24人(うち男性12人)。平均年齢44.50歳。
- 行動療法+標準的な認知療法グループ:23人(うち男性6人)。平均年齢33.91歳。
実験期間は6週間だったらしく、1週間目は全員同じセッションを受けたらしい。
行った時間は90分間のグループセッションとのことで、3~6名の参加者に睡眠に関する心理教育や睡眠衛生、リラックス法なんかを伝えたんだとか。
その後、上記の各グループの治療法を5週間受けたそうです。
では、それぞれの治療法で何をしたかもうちょい詳しく見てみましょう。
1. 問題解決技法
問題解決技法では、- ストレス管理と健康における効果的な問題解決の重要性についての教育
- 問題解決のスタイルと方向性に関する情報
- 合理的な問題解決テクニック(例:問題の定義、解決策の上げる・選ぶ、計画を立てる、時実際に行う、フィードバックする)
- 様々な戦略による強化(例:ガイド付きの視覚化、問題記述の練習、過去の成功した問題解決の振り返り、粘り強さの大事さの確認酬)
を行ったそう。
また参加者には問題解決ワークシートが配布され、こちらを書いてもらったみたい。因みに特定の睡眠問題に焦点を当てるか、一般的な睡眠問題に焦点を当てるかは好きに選んでもらったらしい。
2. 認知療法
この研究では実験終了後、更にフォローアップもしておりまして、1か月後に30分間、睡眠の質の測定を行ったり、進捗状況を話し合ったりしたんだとか。
それと不眠症評価については全部で4回チェックしたそうで、実験開始前、1週間目の全員同じセッションを受けた後、実験終了後、フォローアップだったみたい。
それでは結果を見てみますかー。
- どちらのグループも、治療後、不眠症が有意に改善した…!その効果は1か月後の追跡調査でも維持されていた…!
- どちらのグループも、不眠症問題の改善度合いや改善スピードは同じだった…!
- 問題解決技法は、認知療法よりもネガティブ問題への改善スピードが速い傾向があった…!
- 認知療法は、問題解決技法よりも睡眠に対するネガティブな信念の減少スピードが速い傾向があった…!
問題解決技法も認知療法もどちらも同じぐらい効果があったみたいですね~。但し、細かく見てみるとそれぞれの治療の特徴がより良い感じで効果が出たみたい。
ということでこの結果に研究者曰く、
- 不眠症に対する心理療法において、問題解決技法と認知療法は同等の効果を持つようだ
としております。
個人的考察
因みに問題解決技法を実際にお試ししたい場合は、まず
の問題解決技法部分の動画で概要を掴みつつ、
で、より詳しく見ていくとよろしいかと思います。
- 「認知行動療法の共通基盤マニュアル」のポイントを抑えよう!その14「問題解決(問題解決技法・問題解決療法・問題解決技能)」
- 発達障がいの方のパニック防止に役立つ問題解決技法「SOCCSS(ソックス)法」の使い方
で、より詳しく見ていくとよろしいかと思います。
