今回はボディスキャン瞑想について書いておきます。



ボディスキャン瞑想ってなに…?

ボディスキャン瞑想とは、身体の各パーツの感覚に意識を集中させる瞑想のこと。顔の筋肉や腕のかゆみ、足のしびれなど様々な身体感覚に注意を向けていくって瞑想になりまして、社内研修熊野先生の動画ででてきた漸進的筋弛緩法自己統制法が混ざっているというか近い部分があったりします。



ボディスキャン瞑想のやり方

カリフォルニア大学ロサンゼルス校のボディスキャン瞑想のやり方が基本に則っていておすすめとのこと。これによればボディスキャン瞑想は、

  • 最初は1日3分から10分間で行う。慣れてきたら1日20分から45分間で行うと良い
  • 週3回から週6回のペースで行う
  • 最低4週間は続ける

とよろしいそうな。
更に手順については、

  1. 座り方や姿勢、手の位置などは呼吸瞑想の「姿勢等の準備」の手順と同じ
  2. 姿勢等の準備が完了したら、アラームをセットしスイッチをオンに…!
  3. 最初に自分の体の重みに意識を向ける。具体的には体と床の設置面に意識を集中させる
  4. 鼻から息を吸うことに意識を集中させる
  5. 鼻から息を吐くことに意識を集中させる
  6. 足に意識を集中させる(設置面の重さやしびれ具合、温度の変化など)
  7. ふくらはぎに意識を集中させる(設置面の重さやしびれ具合、温度の変化など)
  8. 太ももに意識を集中させる(設置面の重さやしびれ具合、温度の変化など)
  9. 背中に意識を集中させる(背筋が伸びているかなど)
  10. お腹に意識を集中させる
  11. 胸に意識を集中させる
  12. 腕に意識を集中させる
  13. 手に意識を集中させる
  14. 首に意識を集中させる
  15. あごに意識を集中させる
  16. 唇に意識を集中させる
  17. 鼻に意識を集中させる
  18. 頬に意識を集中させる
  19. 目に意識を集中させる
  20. 耳に意識を集中させる
  21. ひたいに意識を集中させる
  22. 頭頂部に意識を集中させる
  23. 顔全体に意識を集中させる
  24. 全身に意識を集中させる
  25. まだ時間があれば頭か足から再スタートする

って感じになります。
更にコツっぽい物は、

  • 途中、緊張感がある部位があれば深呼吸を行う
  • 慣れてきたら体の部位の分け方をより細かくしていく(右足の指先、右足の裏、もっとやるなら右足の親指みたいな感じ)
  • 過去の後悔や未来の不安が湧き出てきたら観察し、そっと意識すべき身体のパーツに意識を戻す(この辺も呼吸瞑想と同じ)
  • 身体のパーツのかゆみや痛みなどの感覚があっても観察し、そっと意識すべき身体のパーツに意識を戻す
  • 各パーツにどれぐらいの時間を設けるかは基本的に自由

といったところです。
言葉にするとステップが多く大変そうなイメージですが、実際やってみるとそんなに難しくないのがボディスキャン瞑想であります。



ボディスキャン瞑想の効果

ボディスキャン瞑想の効果は基本的にマインドフルネス瞑想の効果で挙げたものと同じなんですが、実験ではボディスキャン瞑想を行った直後から効果が出たって話もあるんで、とりあえず試しにやってみて損はない感じ。また、呼吸瞑想同様にたくさんやればやるほど効果があります
因みに2006年のマギル大学の研究によると、32人の健康な若い男女にボディスキャン瞑想を行ってもらったそうで、結果、血圧や心拍数が大幅に低下した(≒リラックスした)んだそうな。また、2009年のロンドン大学セント・ジョージ校の研究では毎日10本以上たばこを吸っているという方48人に協力をお願いし、10分間のボディスキャン瞑想をしてもらったとのこと。結果、禁煙による禁断症状が和らいだ(≒イライラ・ストレス解消になった)みたい。サンプル数は少ないですがなかなか良さそうな感じですね~。



個人的考察

冒頭で書いた通り、漸進的筋弛緩法自己統制法の効果も受けられそうなんで、リラックス効果やストレス解消には期待してよろしいかと思います。
となれば、これらを睡眠に応用した、96%の人が120秒以内に眠れたというテクニックもかなり期待できそうですよね~。



参考文献