今日一つ目の記事です。12時に二つ目の記事をアップします。
ということで先週の続きです。
引き続き、運動で不安予防が出来るのか見ていきます。



定期的な運動は不安やうつ病の予防になる…!

2006年のアムステルダム自由大学の研究によると、定期的な運動が不安やうつ病、性格と関係しているのか調べてみたそうです。
この研究は、オランダの双子登録簿(オランダツインレジスタ)っていう有名なデータセットを使ったもので、これは双子とその家族のライフスタイルや健康をずーっと追跡調査したものとなっております。
今回の研究では1991年から2002年までのオランダの双子登録簿のデータを使ったそうで、サンプル数は19,288人ということでした。因みに運動頻度や不安、うつ病、性格についてはアンケートでチェックしたそうです。
それでは結果を見てみましょう。

  • 4METs(代謝当量)で週60分以上運動していた人の全体的な精神病発症率は51.4%だった。
  • 運動は年齢が上がれば上がるほどしなくなっていき、青少年で約70%、高齢者だと30%しかしていなかった。
  • 青少年では男性の方が運動量が多かった。
  • 高齢者では女性の方が運動量が多かった。
  • 定期的に運動する人は、不安感が少なく(-0.18)、うつ傾向も少なかった(-0.29)…!
  • 定期的に運動する人の性格は神経症的傾向が低く(-0.14)、外向性が高かった(+0.32)…!

皆、年とともに運動をしなくなるってのは分かりますね…。それとやっぱ運動はメンタルに良い影響があるみたいですな。
また運動する人はメンタルが安定して活動的な性格の人が多かったってことでまぁ、これは想像通りといった感じですね。
因みに上記結果は、性別や年齢はほとんど関係なかったってことなんで、やはりいくつになっても男性でも女性でも運動した方が良さそうです。



個人的考察

余談ですが、METs(代謝当量)ってのは普段の代謝量から何倍の代謝量で運動しているかを示す運動強度のことを言います。つまりMETsの数字が高くなればなるほど、きつい運動(高い強度の運動)ってことですね。
んでざっくり目安を書いておきますと、

  • 1〜2METs:ゆっくり歩くぐらい
  • 3〜5METs:早足で歩くぐらい
  • 6METs:ゆっくり走るぐらい
  • 7METs:普通に走るぐらい
  • 8~9METs:速く走るぐらい
  • 10以上METs:全力で走るぐらい

って感じ。
なんで上記の研究の「4METs(代謝当量)で週60分以上運動していた人」ってのは、早足で歩くことを週60分以上していた人ってことになります。
更に詳しいMETsの目安については、健康長寿ネットのMETsページをご覧ください。



参考文献