【加筆内容】知的障がい以外の障がいを持つ方の平均寿命は短いのか? 眼疾患・視覚障害の方編6
今回は「知的障がい以外の障がいを持つ方の平均寿命は短いのか? 眼疾患・視覚障害の方編1」でご紹介した研究チームがビーバーダム眼研究を更新して再度調べ直してみた研究を見てみます。
ビーバーダムに住む人を14年間追いかけ眼疾患・視覚障害と平均寿命を調べてみた…!
2006年のウィスコンシン大学マディソン校の研究によると、眼疾患・視覚障害の方の平均寿命について調べてみたそうです。
これは以前に紹介した1995年のウィスコンシン大学マディソン校の研究のチームが行ったもので、研究発表から10年が経ったので更新したと言うもの。対象者はビーバーダム眼研究に参加した、アメリカウィスコンシン州ビーバーダムに住む43~84歳の4,926人でして、開始は1988年3月1日~1990年9月14日となっております。
今回の区切りは2002年12月31日となっておりまして、追跡期間の中央値は13.2年とのことでした。この間亡くなった方は全体の32%、1,576人だったそうで、そのデータを基に眼疾患・視覚障害と平均寿命の関係をチェックしてみたらしい。
では、14年間追いかけた結果を見てみましょう。年齢や性別、その他の変数を調整した結果、
- 皮質白内障の方は死亡リスクが21%(HR1.21)も高かった
- 白内障の方は死亡リスクが16%(HR1.16)も高かった
- 糖尿病網膜症の方は4段階の重症度が1段階上昇すると死亡リスクが36%(HR1.36)も高かった
- 視覚障害の方は死亡リスクが24%(HR1.24)も高かった
- 核硬化症の方は重症度が増加すると死亡リスクが7%(HR1.07)とわずかに高かった
- 加齢黄斑変性は死亡リスクと関係なかった
- 緑内障は死亡リスクと関係なかった
とのこと。
因みに男性の方が女性よりもわずかに関係性が強かったそうです。
まとめると、白内障、糖尿病網膜症、視覚障害は平均寿命が短くなる要因っぽいですね。