11月も下旬に入る今日この頃。
いよいよ季節の変わり目で冬季うつ(季節性感情障害)の方の苦手なシーズンになりますし、そうでない方も自律神経の乱れや体内時計(概日リズム)が狂ってしまい、睡眠に支障を来すパターンは多いのではないかと思います。
そこで今回は、睡眠問題を抱えていない人の就寝前行動について調べた研究を見てみましょう…!



睡眠問題を抱えていない人の就寝前行動について調べてみた…!

1995年のキングス・カレッジ・ロンドンの研究によると、睡眠問題を抱えていない人の就寝前行動について調べてみたそうです。
この研究は、入眠問題や覚醒問題など睡眠問題のない人120名を対象にしたもので、就寝前にどんな過ごし方をしているのかチェックしたと言うもの。具体的には参加者に入眠の2時間前の行動についてアンケートに答えてもらったらしく、ここから寝る前の動きを評価したらしい。また併せて、寝る前の環境、身体活動レベル、摂食行動パターンから、

  • 疲労度
  • 気分
  • 安心感

もセルフチェックしてもらったみたい。
最後にデータを確認し、不備のない物を選んでいった結果、90名の回答が有効だったそうです。
では結果を見てみましょう。まずは大まかなタイムスケジュールからです。

  • 寝る準備から実際に寝るまでの時間は77±48分だった…!
  • 布団に入ってから実際に眠りにつくまでの時間は41±42分だった…!
  • 電気を消してから実際に眠りにつくまでの時間は26±45分だった…!

これらを見ると、寝る準備ってのは1時間ちょい前から開始するパターンが多いみたいですね。また、布団に入ってから電気を消すまでに15分ぐらい過ごしているみたい。そして実際に寝るぞ…!ってなって寝ちゃうまでの時間が26分なんですな。こう見ると、意外と入眠潜時が長いんですねー。
続いて参加者の睡眠時間ですが、

  • 7±1時間だった…!

とのこと。
まぁ、適切なラインかな~って印象ですね。但しこの辺はあんまよく分かっていない部分でもあるんで、極端に少ないor多いんでなければOKと思っております(詳しくは「結局、おすすめ睡眠時間は何時間なのか?」をご覧ください)
そしてここからが大事なポイントでして、睡眠問題のない方が行っていた就寝前の環境なんですが、

  • 騒音がなく静か…!
  • 照明が暗い…!
  • 温度は普通…!

って感じ。いずれも、ですよね~って感じかと。
因みに照明については「なぜ夜にブルーライトに当たらない方が良いのか?そして、睡眠やダイエット、肥満との関係は?」の記事を、温度については「人に与える気温・温度の効果が侮れない件」の記事をお読みいただくとより納得できると思います。
最後に就寝前の行動のポイントを押さえておきましょう。

  • 25%の人が寝る2時間以内に軽食や食事をとっていた…!
  • 60%の人が寝る前にアラームをセットしていた…!
  • 27%の人が寝る前に入浴やシャワーを浴びていた…!
  • 23%の人が寝る前にドアと窓のカギをチェックしていた…!
  • 49%の人が寝る前にベッドで読書をしていた…!
  • 9%の人が寝る前に猫をベッドで寝かしつけていた…!
  • 100%の人が寝る前にトイレに行っていた…!

上記を見てみると、

  • 食事とシャワーで体を温める…!
  • 目覚しをセット、戸締りで安心感を得る…!
  • 読書やネコでリラックスする・ブルーライトを避ける…!
  • トイレで中途覚醒を防止する…!

ってのがポイントに思えますねー。



個人的考察

この研究を基に睡眠の質をアップさせる就寝前のタイムスケジュールを作成すると、以下な感じですかね。

  1. 寝る2時間前から1時間前ぐらいに夜ごはんや軽食を食べる。
  2. 寝る1時間前ぐらいから寝る準備を始める。具体的にはお風呂に入る、目覚しをセットする、戸締りをする、静かに過ごす、照明の明るさを落とす、室内温度を20度ぐらいにする。
  3. 寝る30分前ぐらいにリラックスできる活動をする。
  4. 寝る直前にトイレに行く。
  5. 電気を消して7時間ぐらい寝る。

特に目新しいところはありませんが、基礎基本は大事であるんで納得ですね。



参考文献