【まとめ】バラエティーに富んだ食事で太る!は本当か?
食事の種類が多くなるほど肥満になる…!
2001年のニューヨーク州立大学バッファロー校の研究によると、食事の種類が豊富になればなるほど肥満の増加につながるって結果が出たということです。この研究では、食事の多様性とカロリーの摂取量について研究した39件の論文を調べたそうで、どの論文でも食事の種類が多くなればなるほど、体重が増加し、合わせて脂肪も増加していたんだとか。
どうしてこのような現象が起こるのかというと、人間は原始時代、食べ物の種類が乏しい環境で長らく過ごしており、そして、それに適応できるように進化してきたので、バラエティーに富んだ食事を見ると、脳が必要以上に興奮してしまうからということ。なるほどね~。
40年以上前の研究ですでにバラエティーに富んだ食事で太ることは見つかっていたらしい…。
1976年のリヨン大学の研究によると参加者4人に3週間、単調な食事(バラエティーに富んでいない食事)を自由に食べてもらったんだとか。結果、体重が3.13kgも減ったとのこと。サンプル数が少ないながらも3kgの減量はすごいですね~。やっぱり一度の食事で色々な物をいっぺんに食べない方が良さげな感じ。
因みにこの現象は、1983年の動物実験でも見られたとのこと。この研究でも食事の多様性が増せば食欲も増してしまうといったことがあったそうです。
食事の多様性は太る…!健康にもならない…!それよりも大切だったことは…
2015年のテキサス大学の研究によると、食事の多様性(バラエティーに富んだ食事)と肥満リスク・2型糖尿病リスクの関係について調べてみたそうです。
巷では、色々な物をほどほどに食べると良い…!って話があり、よく推奨されておりますが、驚くべきことに、これらについて明確な定義や測定方法がなく、実際の効果もほとんどわかっていなかったそうな。そこで今回研究者たちは、食事の多様性とウエストサイズ・2型糖尿病リスクの関係を見てみることにしたらしい。
この研究は、アテローム性動脈硬化症の多民族研究(MESA)というデータセットを用いたもので人種や民族を問わず、心血管疾患リスクをチェックした前向きコホート研究となっております。始まりは2000年でして、アメリカにある6つの研究センターで心血管疾患のない45歳から84歳の成人6,814人(白人38%、黒人28%、ヒスパニック22%、中国系アメリカ人12%)を対象に行ったそうな。
食事のチェック項目としては、
- 食事の評価
- 食事の多様性(バラエティーに富んだ食事)
- カロリーの質(食事の質)
を見ております。
最後に集まったデータを統計処理したり、変数を調整した結果、以下のことが分かったんだとか。
- 5年間追いかけてみたところ、食事の多様性とウエストサイズの増加には正の相関関係があった…!
- 最も食事の多様性が高かった人たちは、最も低かった人たちに比べて、ウエストサイズの増加率が120%も高かった…!
- 人種によっては更にその差が広がり、2.5倍~5倍も高くなっていた…!
- 食事の質を踏まえると、統計的な有意差が弱まったり、有意ではなくなった…!
- 約10年間追いかけてみたところ、食事の多様性と2型糖尿病リスクは関係なかった…!
つまり色々な物をほどほどに食べても太るし健康にもならんと…。何とも切ない話ですね…。但し食事の多様性よりも大切だったことが見つかりましたね。
この点については研究者も、
- 我々の研究結果は、多様性とは無関係にカロリーの質の重要性を裏付けるものである
としています。
大切なのはカロリーの質みたいですね…!
大切なのはカロリーの質みたいですね…!
個人的考察
食卓には色々な食べ物を用意し、全て少しずつ食べよう…!みたいなダイエットを昔聞いたことがあったような気がするんですが、あれはなんだったんですかね~?私の記憶違いですかね…?
とりあえず、脳が必要以上に興奮しないよう、食事のバラエティーさにはお気を付けください。
因みに栄養の偏りもダイエットには良くないので、カロリーの質を気にしつつ、
- 一食のメニューは品数の少ない単調な食事メニュー
- 一ヶ月で見た時のメニューはバラエティーに富んだ食事メニュー
になるようにすると良いと思います。