先週の続きです。
引き続きアスレティック・ビルバオのレビュー論文を見ていきます。



心肺機能におけるディトレーニング:心臓の大きさ

当たり前ですが心臓にも筋肉がついておりまして、有酸素運動や筋トレ(特にHIITなどの高強度のトレーニング)を長年行うと、筋肥大が起こり心臓が大きくなるんですよ。また上記の通り、一回拍出量や心拍出量といった血液ポンプ力がアップし、1回で送り出せる血液が多くなるので普段の心拍数が減少するってことも起こります。これらは全て高強度などの有酸素運動に耐えられるよう、心肺機能がアップした成果です。俗にいう「スポーツ心臓」ってやつですな。
んで、アスリートのトレーニング中止はこの心臓の大きさに変化が見られるとのこと。例えば、アスリートが3週間トレーニングを中止したら、左心室の最大拡張サイズが11.8%減少、左心室の壁の厚さも25.0%減少したそうな。また左心室の重さも19.5%減少していたとのこと。因みにこの研究では8週間後も見てみたんですが、左心室の壁の厚さは徐々に減っていき最終的に25%まで減少したものの、左心室の重さは最初の3週間で減少、その後横ばいだったらしい。
一方で、元プロの短距離ランナーとハンマー投げ選手を対象に4~5年間のディトレーニングの結果を調べたところ、左心室の最大拡張サイズと心臓の重さは運動していない人と同じだったそうです。つまり、心臓の大きさはディトレーニングで完全に元に戻ってしまうってことですね。
んがしかし、自転車とランナーアスリートを対象に60日間のディトレーニングを行った研究では、心臓の壁の厚さ、心臓の直径ともに変化がなかったとのこと。
以上をざっくりまとめると、

  • アスリートがディトレーニングを行うと大きかった心臓が徐々に小さくなり、最後は元の大きさにまで戻ってしまう
  • 21日間で小さくなったという研究もあれば、60日間でも変化がなかったという研究もある
  • 4~5年間で完全に元のサイズになってしまう

って感じ。
まぁ、3週間で減少すると思っていた方が良さそうですね。



個人的考察

今回はここまで。
続きは来週です。



参考文献

最後にご紹介します。