先週の続きです。
引き続き、2020年にアル・クッズ大学が発表した、レビュー論文を見ていきます。



アルツハイマー病の原因とリスク要因

アルツハイマー病の原因とリスク要因はいくつもありまして、それらの相互作用によって起こると考えられております。但し、ご存じのようにアルツハイマー病におけるアミロイドβやタウタンパク質の蓄積、シナプスの喪失といった変化の根本原因は謎のままです。
だからといって悲観しすぎるのも良くない話。現にアルツハイマー病の原因じゃないか…?っていう有力な仮説が2つあるんですな。
ということで最初にその2つの仮説を見つつ、併せて様々なリスク要因を見ていきたいと思います。


コリン仮説

アセチルコリンは記憶や注意力、感覚情報、学習、その他の重要な機能に関係する神経伝達物質。そして1970年代には、アセチルコリンの合成を担う酵素であるコリンアセチルトランスフェラーゼが新皮質やコリン作動性に関係していると報告されているんですな。ここからコリン仮説が提唱されるようになったらしい。
もうちょい詳しく見てみると、アルツハイマー病はコリン作動性ニューロンの変性が起こり、認知機能の変化や記憶喪失を引き起こすことがわかっているらしく、アミロイドβはコリン作動性の神経伝達に影響を与え、コリンの取り込みとアセチルコリンの放出を減少させると考えられているみたい。
そのため、アセチルコリン生成を活性化する物質を使用することで逆転させることができるとなったわけですね。


アミロイド仮説

アミロイドβの異常蓄積と認知症には強い相関関係があるぞ…!となりまして、ここから生まれたのがアミロイド仮説になります。但し、アミロイドプラークは加齢によって、正常で健康な脳にも蓄積することが発見され、本当にアルツハイマー病の発症と関係あるのか疑問も出てきたとのこと。
一方で、加齢によりアミロイドβの分解機能が低下し、それにより蓄積されやすくなること、アミロイドβが蓄積すると神経細胞死や神経変性が引き起こされることを踏まえると、アルツハイマー病の主な開始因子である可能性も考えられるみたい。



個人的考察

ということで今回はここまで。
続きは来週です。



参考文献

最後にご紹介します。