今回は「RAIN」というテクニックについて書きたいと思います。



RAINってなに…?

RAINとは主に、

  • 感情のコントロールがしやすくなる
  • 悪い癖を治す

のに効果がある方法のことを言います。
特に感情のコントロールするのには結構使えるテクニックで、実際に自分でも使いますが結構いいです。覚えておいて損はないかと思います。


RAINのそれぞれの意味

RAINはそれぞれの頭文字をとっており、

  • R recognize 認知→自分がどういう感情か気付くこと。
  • A allow acceptance 受容→否定せず感情を受け入れること。
  • I  investigate 調査→感情による体の変化を分析すること。
  • N non-identification 非同一化→感情は元に戻ると考えること(欲望は一時的感情だと考えること)

をいいます。
これだけだと少しわかりづらいので具体例を挙げてみたいと思います。


RAINの具体例

感情のコントロールの例

例えば、人から注意されてイラッとした時、

  • R(認知)→今の自分はイラッとしているな~と気付きます。
  • A(受容)→注意されて今自分はイラッとしているな~そりゃイラッとするよな~と受け入れます。
  • I(調査)→自分はイラッとすると首が熱くなるんだな~。右手を強く握るんだな~。でも左手は右手より強くは握らないんだな~と体の変化を細かく分析していきます。
  • N(非同一化)→でも一生イラッとしている人はいないし、自分もいつかはこのイライラは落ち着くんだろうな~と感情は元に戻ると考えます。

Nまでいくと最初のころよりイライラは落ち着いていると思います。


悪い癖を治す例

例えば、禁煙中にたばこを吸いたくなった時、

  • R(認知)→今の自分はたばこが吸いたいと思っているな~と気付きます。
  • A(受容)→たばこは依存性もあるし、そりゃ吸いたくもなるよな~と受け入れます。
  • I(調査)→じゃあたばこが吸いたいとき自分はどんな体の変化があるんだろう?口がさびしくて固く閉じているな~。右手はたばこを挟める指の形をしているんだな~。左手はライターをつける動作をしているな~。右足を左足の上に組んで、貧乏ゆすりしているな~などと体の変化を細かく分析していきます。
  • N(非同一化)→でもずっとたばこが吸いたいだけ考えるわけではないし、自分もいつかは吸いたい気持ちが落ち着くんだろうな~と感情は元に戻ると考えます。

Nまでいくと最初のころより吸いたい気持ちが落ち着いていると思います。


RAINのポイント

重要なのはIの調査です。ここをいかに細かく体の変化を分析できるのかがポイントになります。頭の先から足のつま先までパーツをなるべく細かく分析して時間をかけるようにするといいです。

実際イライラしているときにRやAをするのは慣れるまで難しいかもしれません。
RやAが難しい方は最初はIから行うとやりやすいと思います。その後、慣れてきたらRやAから開始してみるのもいいかもしれません。

RAINという方法はメタ認知(自分を客観視)する方法です。
慣れてくると無意識にできるようになります。そうなると自分の感情を一歩引いた状態でみることができるので感情に振り回されることが少なくなります。
まずはちょっとしたことから試しにやってみて、やり方を覚えていき、自分がコントロールしたいときに使えるようにしておくといいかもしれません。


個人的考察

前回紹介したif-thenプランニングと併用すると効果が高いと思います。
例えば「もし人から○○を言われたらRAINを使う」と事前に決めておくとすんなりRAINを使おうと思うことができるので使いたい場面ですぐに使うことができる可能性が増えると思います。


参考文献