今回は行動活性化療法について書いていきます。



行動活性化療法(BA)ってなに…?

行動活性化療法は1970年頃からある方法で行動を変えることでメンタル(精神面)を変えていくという方法です。
2016年のエクセター大学の研究によると、行動活性化療法は認知行動療法と同じぐらい効果があり認知行動療法より費用が抑えられるということで個人的に密かに注目しています(笑)

やる気を安定させるのに行動活性化療法は良い方法ですし、シンプルで効果が高いのも魅力の一つですね。



認知行動療法と何が違うの?

認知行動療法と行動活性化療法の違いは、

  • 認知行動療法→内側(精神面)を変えることで外側(行動)を変えていく方法
  • 行動活性化療法→外側(行動)を変えることで内側(精神面)を変えていく方法

となっています。
アプローチを最初に精神面(メンタル)からするか行動からするかの違いみたいです。



行動活性化療法のやり方

行動活性化療法の方法は至ってシンプルです。
全部で4つのステップとなっています。

  1. 1時間おきに自分が何をやったかの記録を付ける
  2. 自分の行動で気分が良くなったかどうかを10点満点で採点(スケーリングを行う)
  3. 得点が高かった行動を増やす
  4. 得点が低かった行動は減らす

これだけです。まとめると、1時間おきに行動のスケーリング(採点)してログ(記録)をとっていき、良い行動は増やす!悪い行動は減らす!という感じですね~。
「良い行動を増やして悪い行動を減らす」という聞いてみれば当たり前のようなことですが、これがなかなかメタ認知(客観視)しづらいのでこの方法はおすすめです。



個人的考察

認知行動療法も行動活性化療法もどちらがいいというわけではなく場面場面や本人に合う方法を試して選択するのが良いと思います。認知行動療法ではなかなかうまくいかない、認知行動療法でいい感じできたので更にステップアップしたいなんてときにも使えるかも。

また、行動活性化療法を行う際に活動記録表をつけますが、以前に紹介した高知県教育委員会作成の「若者はばたけプログラム」の8~11ページを使用するのがおすすめです。
活動記録表は下記からダウンロードできますので良ければお使いください。


更に、エクスプレッシブライティングで書く習慣を作り、その習慣にくっつけるように(ハビット・チェーン)して行動活性化療法をしてみる、行動活性化療法が習慣になると行動活性化療法の記録を見てエクスプレッシブライティングを行うといった方法もできるのでおすすめです。

ぜひおためしください。


参考文献

https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(16)31140-0/fulltext#%20
https://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/310401/files/2015050700198/file_20155100103515_1.pdf