アブラナ科の野菜の健康効果についてアンブレラレビューを行ってみた!
「アンブレラレビューを見てみよう!」シリーズその58です。
野菜は健康に良いのは常識。
ただ特定のジャンルの野菜に的を絞った研究となると数が一気に少なくなります。
アブラナ科の野菜の健康効果についてアンブレラレビューを行ってみた…!
2022年の中国医科大学の研究によると、アブラナ科の野菜の健康効果についてアンブレラレビューを行ってみたそうです。
アブラナ科の野菜ってのは、ブロッコリーやキャベツ、白菜、チンゲン菜、小松菜、水菜、大根などですね。実はこれらのアブラナ科の野菜に的を絞った先行研究はあるんですが、その健康効果は一貫性のない結果が得られているとのこと。そこで今回ガッツリ調べてみることにしたらしい。
まず研究者たちは、2021年3月15日までに発表された該当する観察研究の系統的レビューとメタ分析をPubMed、Web of science、Embaseで検索してみたそうな。次に検索にヒットしたものの中で質の高い研究をピックアップしていったみたい。
最終的に選ばれたメタ分析は41件でして、総サンプル数は13,394,722人とのこと。またチェックしていた関連性は全部で24個あったそうな。
それでは結果を見てみましょう。
- 41件中24件のメタ分析は有意だった。
- 全てのメタ分析で健康リスクが減少していた。
- 可能性のあるエビデンスは、胃がんリスク、肺がんリスク、子宮体がんリスク、全死亡率の低下だった…!
- 低いエビデンスは、乳がんリスク、肺がんリスク、腎臓がんリスク、膀胱がんリスク、前立腺がんリスク、卵巣がんリスク、子宮体がんリスク、結腸がんリスク、直腸がんリスク、非ホジキンリンパ腫リスク、全てのがんリスクの低下だった…!
ということで、現状の研究をまとめると、アブラナ科の野菜は胃がんリスク、肺がんリスク、子宮体がんリスク、全死亡率の低下に役立ちそうですね。
後は今後の研究に期待…!って感じ。