大腿骨の骨折リスクと食事の関係についてアンブレラレビューを行ってみた!
大腿骨の骨折リスクと食事の関係についてアンブレラレビューを行ってみた…!
2021年のリーズ大学の研究によると、大腿骨の骨折リスクと食事の関係についてアンブレラレビューを行ってみたそうです。
骨折、特に脆弱性骨折は、高齢者や骨粗しょう症の方に多い骨折。そして日本もそうですが世界でも高齢化は進んでおりまして、その症例数は1990年の126万人から2050年までに450万人に増加すると予想されているそうな。但し骨折は食事によってリスクを下げられる可能性があるんですよね。
そこで今回、大腿骨の骨折リスクと食事の関係についてアンブレラレビューをしてみることにしたみたい。
まず研究者たちは、2020年11月までに発表された該当する前向きコホート研究のメタ分析・系統的レビューをMedline、Embase、Web of Science、コクランで検索してみたそうな。すると合計841件の研究がヒットしたとのこと。また手作業で2件の研究も見つかったんだとか。
次にこの中で重複している物を除き、その後、各研究の質をチェックしたらしい。最終的にピックアップされた研究は16件でして、各メタ分析の特徴は、
- 研究数の範囲:2~18件
- 追跡期間の範囲:3~32年
- サンプル数の範囲:6,282~3,730,424人
- 上記のうち大腿骨を骨折した患者さん数の範囲:322~26,168人
って感じでした。
それでは結果を見てみましょう。
- 16件の研究のうち、エビデンスレベルの低い研究が1件、エビデンスレベルの非常に低い研究が15件だった。
- 果物と野菜をたくさん食べる人はそうでない人に比べて大腿骨の骨折リスクが8%(0.92)低下していた。
- 乳製品や食べ物からのカルシウムの摂取と大腿骨の骨折リスクは関係がなかった。
そもそも食事と大腿骨の骨折リスクを調べた研究自体が少なく、また、エビデンスレベルが良い物も全然なかったみたいです。