精神障がい者の中で結構多いのがトラウマを抱えているパターン。当事業所でもPTSDと診断されている方がいらっしゃいますが、支援者に対しての詳しいPTSDの外部研修がないんですよね~。
特にPTG(PTSG)の存在なんか障がい福祉の業界にいる人でも知っておいて損はないと思うのですが…。
そこで今回はトラウマ→ストレス→障がいとなるPTSDと分岐やその先にあるPTG(PTSG)について書きたいと思います。



PTSDとPTG(PTSG)

まずはざっくり流れをつかんでみたいと思います。
PTSDやPTG(PTSG)の流れは、

  1. TE(トラウマとなるような出来事が起きる)
  2. PTS(トラウマで強烈なストレスがかかる)
  3. PTSD(心的外傷後ストレス障害)
  4. PTG(PTSG)心的外傷後成長(心的外傷後ストレス成長)

と言った形になります。項目2から3か4に行きます。また、3から4にも行くことがあるそうです。つまり、ルートとしては

  • 1→2→3→4
  • 1→2→4

という形があるということです。因みにPTG(PTSG)の「G」はGrow(成長)と言う単語なんでまさにトラウマやストレスをバネにして成長するといった感じですね。

因みにこのPTG(PTSG)ですが必ずしも傷が消えるわけではないそうで、今も考えると苦しくなるけど、でも、あれがあったから今この状況をありがたく感じるな~って思いになるそうです。



トラウマやストレス後に70%の人がPTG(PTSG)を経験した…!

2004年の論文によるとトラウマやストレス後に70%の人がPTG(PTSG)を経験したそうです。また、別の研究では虐殺レベルのトラウマ・ストレスでも39%が乗り越えられたそうです。つまり、どのような辛い事でも成長につなげられる可能性があるということですね。

PTG(PTSG)では、


  • 対人関係
  • メンタル面の深み
  • 人生のありがたみ

の部分で成長できたんだとか。成長のポイントを考えると感謝ではないかと思います。
日々感謝することで対人関係が良くなる、メンタル面も安定する、生きていられるありがたみも感じられるのではないかな~と思います。



どうやったらPTG(PTSG)に進めるの…?

じゃあどうやったらPTG(PTSG)に進めるのかというと、


と言ったところがポイントになるみたい。
どれもよく分かる話ですね~。



PTSDまでいかなくとも嫌な体験は脳の成長につながる…!

最後に自分はPTSDではないから嫌な体験なんてしなくていいんだ…!みたいに言う方がいたら困るので(笑)こちらをご紹介します。2018年のケンブリッジ大学の研究によると、嫌な体験を利用して、

  • 判断力アップ
  • 創造力アップ
  • メンタルアップ

したそうです。PTSDレベルのトラウマやストレスでなくとも、嫌な体験はメンタルが強くなる訓練にもなるみたいなので嫌なことがあってもこれは自分のメンタルを強くする訓練になるチャンスだ…!って思うのがよろしいかと思います。あ、もちろんPTSDレベルのものは避けましょう。



個人的考察

このお話は是非精神障がい者の方にしてあげたい内容です。というか私は事業所の利用者に話しています。これを知っているのとそうでないのでは考え方や捉え方が全然違いますからね~。
ぜひ、トラウマやストレスで困っている方に話してみてください。



参考文献