ダイエット効果に性差の違いはあるのか?シリーズの続きです
今回から、エストロゲンが多すぎる場合と少なすぎる場合はどうなのか…?ってのを調べた研究を見ていきます。
まずは多すぎる場合から。



エストロゲンが多すぎると甲状腺機能が低下し代謝が落ちる…!

2004年のワトソン・ラボラトリーズ株式会社の研究によると、閉経後の女性におけるエストロゲン療法・ホルモン治療について調べてみたそうです。
なんでもホルモン治療は主に子宮に損傷のない閉経後の女性の治療に、エストロゲン療法は子宮摘出手術を受けた女性の治療に使われるそうで、一般的にはエストロゲンとプロゲスチンを使うそうな。
んで、このようなエストロゲン療法やホルモン治療を行うと甲状腺機能低下症ってのが起こる可能性があるらしい。因みに閉経後の女性全体の約5%がエストロゲン療法・ホルモン治療と甲状腺ホルモン補充療法の両方を受けていると推定されているんだとか。またこれらの治療は正常の女性の甲状腺機能をも変化させる可能性があるらしい。
ダイエットによりエストロゲンが多くなりすぎた場合、甲状腺機能の低下とそれに伴う代謝の落ち込みは覚悟した方がよろしいかと思います。



エストロゲンが多すぎると食後の脂肪燃焼効果が減少し脂肪が蓄積しやすくなる…!

2009年のニューサウスウェールズ大学の研究によると、エストロゲンと脂肪蓄積効果の関係について調べてみたそうです。
そもそも平均体重の男女を比べた場合、女性の体脂肪率は男性よりも高く、この差は思春期に始まり成人期を通じて継続します。そして妊娠初期は女性の体脂肪が増える段階でもあるんですよね。
ではこれがなぜ起こるのか…?ってことで今回研究者は既存の研究をレビューしてみることにしたんだとか。
早速、結論を申しますと、

  • 脂肪蓄積の犯人はエストロゲンだった…!

とのこと。
どうやらエストロゲンは食後の脂肪燃焼効果を減少させるみたいでして、それが体脂肪の増加に一役買っているみたいなんですな。しかもこれが男性よりも女性の方が体脂肪が多かったり妊娠初期の脂肪が増える原因の可能性にもなっているみたい。
一方で女性の思春期と妊娠初期という状況は生殖能力や胎児の発育、授乳に備えて脂肪という効率的なエネルギーを蓄えている状態とも取れるそうです。確かに言われてみればそうかもしれませんね。



個人的考察

ということでエストロゲンが多すぎる場合、ダイエットが上手くいかなくなる…!って話でした。
この当たりも男女のダイエット効果の違いと言えますよね。



参考文献