前回の続きです
今回は、コンプレッションウェアの効果を調べたメタ分析・系統的レビューを見ていきます。


コンプレッションウェアを着ると運動の筋肉ダメージが効率よく回復するのかメタ分析・系統的レビューで調べてみた…!

2016年のバスク大学の研究によると、コンプレッションウェアを着ると運動の筋肉ダメージが効率よく回復するのかメタ分析・系統的レビューで調べてみたそうです。
コンプレッションウェアは効果がある…!って研究と、ない…!って研究があるんで先行研究を集めて大きな結論を出して見ようって感じですな。
ということでまず研究者たちは、PubMedやコクラン、Web Of Science、Scopusといったデータベースを用いて該当する研究を検索してみたそうな。続いてその中から質の高い研究をピックアップしていったらしい。
最後に精査した研究をメタ分析・系統的レビューしてみた結果、以下のような答えに行きついたんだとか。

  • 質の高い研究が少なかった…。
  • バイアスリスクもかなり高そうだった…。
  • 個々の研究結果のバラバラさも激しかった…。

そもそも良い研究が全然ないみたいですねー。
まぁ、プラセボを排除しづらい分野なんで仕方ないですな…。
ではその中でまとめた結果を見てみましょう。
コンプレッションウェアを着てみると、

  • クレアチンキナーゼ(筋肉のダメージ度と回復度)は変わらなかった(SMD=-0.02:9件の研究)
  • 血中乳酸濃度(疲労度)が増加していた(SMD=0.98:5件の研究)
  • 乳酸脱水素酵素(糖質をエネルギーに変える)が減少していた(SMD=-0.52:2件の研究)
  • 筋肉腫れが減少していた(SMD=-0.73:5件の研究)
  • 知覚が減少していた(SMD=-0.43:15件の研究)
  • 筋パワーの回復が早かった(SMD=1.63:5件の研究)
  • 筋力の回復が早かった(SMD=1.18:8件の研究)

まぁ、一応コンプレッションウェアを着ると、運動による筋肉ダメージの回復に役立ちそうかな…?って感じですね。パッとしませんが…。



個人的考察

個人的にはあんま期待できる効果はないように感じますね(かといってデメリットもなさそうですが)



参考文献