相手の記憶に残したければ、同じ言葉やキーワードを3回以上言え…!って話がございます。
これは俗に「3ヒット理論(スリーヒットセオリー)」と言いまして、今尚、マーケティング世界の基本として残っているものの一つとなっております。
以前に一瞬登場したんですが、その際、詳しく書いていなかったんで、今回もうちょい掘り下げておきます。



3ヒット理論(スリーヒットセオリー)ってなに…?

3ヒット理論(スリーヒットセオリー)は、ゼネラル・エレクトリック社のハーバート・E・クラグマン博士が1972年に広告の効果を研究していたときに発見した理論でして、「なぜ3回見れば十分なのか(Why Three Exposures May Be Enough)」という題名で発表しております。因みに原文を見たい場合は「消費者行動と広告への関与(Consumer Behavior and Advertising Involvement)」って書籍の中に入っております。
んで、クラグマン博士によれば、人々は広告を見聞きした時、以下の3ステップを踏むそうな。

  • 1回目の広告を見た時:初めて広告を見聞きした人は、これは何だろう…?って思うんだそうな。この最初の反応は、広告の性質を理解しようとするためとのこと。
  • 2回目の広告を見た時:以前に見聞きした広告をもう一度見聞きした人は、あれ…あぁ、これ前にも見たことある…!って思うんだそうな。2度目の反応は、広告の内容を理解したことを示しているとのこと。
  • 3回目の広告を見た時:3回同じ広告を見聞きした人は、広告のメッセージが心の中に浸透し、しっかり理解されるんだとか。この時、広告の商品などが販売していると、購入されるとのこと。

1回目で「こんな商品(サービス)あるんだー」ってなって、2回目で「あーこれ知っている…!」ってなって、3回目で「これ良く見るけど流行っているのかな…?買ってみよう…!」って感じですかね。確かに言われると、無意識にそんな感じに考えていますな。
因みに広告を4~5回以上見聞きした人は、それ以上、その広告について考えることはしなくなるらしい。つまり3回行えば十分ってことですね。
この単純な3ステップを踏んでいくというルールは、あらゆる広告媒体で利用可能とのことで例えば、

  • テレビコマーシャル
  • ラジオのコマーシャル
  • 新聞の広告
  • 電車内の広告
  • ポスター
  • チラシ
  • ダイレクトメール
  • バナー広告
  • 通販

などなどです。
更に、もっといえば広告以外にも応用可能で、

  • セールストーク
  • 講演
  • 勉強
  • 書類作り

などにも使えたりします。
兎に角、相手(又は自分)の記憶に残したい…!ってことは3回以上見聞きするようにすると良いと。
因みにより効果をアップさせるには、

  • それぞれ十分な時間、広告が表示されるようにする
  • 連続3回ではなく、時間の間隔を空けて、3回以上見聞きする

ってのが大事みたい。
これにより効果が大幅にアップするそうです。
これはコミュニケーションや学習、記憶の観点からも納得でして例えば、単純接触効果ザイアンスの法則なんてのはまさにこれと合致しているかと。
他にも、


ってところにも通じますね。



個人的考察

例えばネットの広告とかは、以前に自分が見たものが出てくるようになっておりまして、しかも何度か連続で出てきたり、と思ったら出てこなくなって少し時間が空いたら急にまた出てきたりしますよね。これらも3ヒット理論が基になっております。
ということで日常に潜んでいるんで意識してないと販売業者の思うツボになります(笑)



参考文献