今回は話すときに使えるテクニックのコンビネーション技、ソクラテス式問答法→コミットメントについてご紹介します。



ソクラテス式問答法ってなに…?

ソクラテス式問答法(反対論証法・ソクラテス式討論ともいう)は古代ギリシアの哲学者のソクラテスに因んで名付けられた討論テクニックです。ソクラテス式問答法は相手に質問をしながら会話を進めていく方法で、例えば、なんかイライラすると相談があったら、

  • イライラしている今、体はどんな感覚があるか…?
  • イライラしている今、どのように対策しているか…?
  • イライラしている今、何が思い浮かぶか…?

といった質問をしていく感じです。否定やアドバイスなどこちらの意見は言わないのがポイントで自分で自然に答えに近づいてもらうようにしていきますSFAなんかはポジティブに考えるソクラテス式問答法と言えるのではないでしょうか…?また、このソクラテス式問答法は認知行動療法の世界でも昔から使われてきた定番のテクニックで効果も認められているそう。実際、ソクラテス式問答法という言葉は知らなくても結構支援で使っている人は多いのではないでしょうか(てか、私がそうでした(笑))



ソクラテス式問答法→コミットメントのコンビネーション技は結構使える…!

ここで、私が良く使うテクニックをご紹介します。それはソクラテス式問答法→コミットメントのコンビネーション技以前にも書いた通り、テクニックはコンビネーションで(併用して)使うと良い感じなんです…!

因みにお忘れの方もいるかもしれませんのでコミットメントについて軽く復習しておくと、コミットメントとは自分の口から言った事は守りたいと思うことです。自分が言った言葉、思い、感じなどを自分は信用するんですよね~。要するに自分を信用し自分を裏切りたくないと人間は思っているってことです。

つまり、ソクラテス式問答法→コミットメントのコンビネーション技とは、

  1. ソクラテス式問答法を使い、自分で自然に答えに近づいてもらうよう話していく
  2. コミットメントを使い、近づいた答えを自分自身の口から言ってもらう

って感じです。こうすることにより、話した内容を理解し、納得し、守れるようになる可能性が上がります。



ソクラテス式問答法は自問自答でも効果あり…!

最後に書いておきたいのがこのソクラテス式問答法は自問自答でも効果があるということ。2015年のオハイオ州立大学の研究によると、ソクラテス式問答法の自問自答を鬱傾向がある人55人に16週間にわたって行ってもらったんだとか。すると、ネガティブな気分が大幅に減ったそうです。しかも驚くことに、ソクラテス式問答法の自問自答が習慣になると治療が終わったあとも良い効果が続いたそうな。精神障がいの方は自分の体調安定法として、ソクラテス式問答法の自問自答を習慣化しておくといいのかもしれませんね~。



個人的考察

面談等で話すとき、ソクラテス式問答法→コミットメントのコンビネーション技を使うもよし、ソクラテス式問答法の自問自答でネガティブが減るよ~とアドバイスするもよし、使い勝手がよろしいかと思います。ぜひ、ご使用ください。



参考文献