前回は親切のポイントについてまとめました
今回は今まで紹介していなかった親切のメリットを挙げていきたいと思います。



親切は感染する…!

親切は自他の為だと書いていましたが、実は親切は感染するみたいです。また、親切が相手に行き、さらに別の相手に行けばいくほど親切の効果は大きくなるそうです。そのため、無理のない程度で親切を好きな人にも嫌いな人にもしていくとよろしいかと思います。特に組織を変えたい場合は親切の感染は重要なファクターと言えましょう。
更に親切は仕事に対しての自信や満足度をアップさせ、メンタルの落ち込みを減少させる効果もあるんだとか。親切をしあうと仕事・メンタルが充実・安定するなんてますますしたくなりますね~。



親切で幸福度アップ&レジリエンスアップ…!

2019年のオタゴ大学クラストチャーチの研究によると親切と幸福度の関係について530人を対象に調べたら、なんと幸福度の35%は親切で説明できたそう。つまり幸福かどうかの3分の1は親切で決まるみたいな感じ。結構な割合ですね~。更に親切でレジリエンス(逆境力=折れた心が復活すること)が5%上がるみたいなんで、ここも押さえておきたいポイントですね。



親切はストレス対策になる…!

2015年のイェール大学の研究によると小さな親切をすることによってストレス対策になるんだそうな。確かに見返りを求めない親切をするのは誰かの役に立っているという気持ちが持てますんで自然とストレス対策、メンタル安定になりそうなイメージですね。



親切で長期的にモテる…!

2013年のオックスフォード大学の研究によると親切な行動をすると長期的な恋愛においてモテるそうです。これは、まぁ、想像できますよね~。親切な人=人気者ってのは昔から知られていますが改めて科学的に証明されたって感じ。



親切で心に余裕が生まれる…!時間に余裕が生まれる…!

2012年のハーバードビジネススクールの研究によると親切をすることによって心に余裕が生まれるそうです。どういうことかと言うと、

  1. 自分の時間を使って他人に親切をする
  2. 親切した人の為に役立てたという気持ちが高まる
  3. 自己効力感(自分なら出来ると信じている事)がアップする…!
  4. 心の余裕が生まれる…!
  5. 時間に余裕を持って過ごせるようになる…!

と言った感じ。つまり、自分の時間を使って親切をしているので本来なら時間を少しロスしているはずなのに主観的な時間の余裕は逆にアップするみたいです。これは非常に大事なメリットで、特にシングルタスクと並んで、時間飢饉・コンフリクト対策として、超有効かと思います。因みにこの研究によれば1日15分の親切で良いそうなんで、ぜひ心がけていきたいですね~。



親切(ボランティア活動)で寿命が延びる…!但し動機が大事…!

2012年のミシガン大学の研究によると、高齢者のボランティア活動と動機、その効果について調べてみたそうです。
この研究は、普段からボランティア活動をしている高齢者約1万人を対象にした縦断研究でして、ボランティア活動をする動機とその後の死亡リスクの変化についてチェックしてみたとのこと。因みにボランティア活動の動機についてはアンケートでチェックしたそうな。
実験期間は4年間で、集められたデータは年齢や性別、経済状況、身体的・精神的・認知的健康状態、健康リスク行動、性格、受けた社会的サポート、実際のボランティア活動の内容などの変数を調整しつつ、統計処理したそうです。
結果、

  • 先行研究同様、やはりボランティア活動をしていた人は、そうでない人に比べて、4年後の死亡リスクが低かった…!その差は約2.5倍…!
  • 特に定期的且つ頻繁にボランティア活動を行っていた人ははっきりと死亡リスクが低かった…!
  • んがしかし、自己中心的な理由でボランティアをしていた人は、ボランティアをしていない人と同様の死亡リスクがあった…!
  • 他の理由でボランティアをした人は死亡リスクが減少していた…!

とのこと。
つまり、ボランティア活動は確かに寿命を延ばすけど、そこには動機が大事で、自己中じゃダメ…!他人の為にしたいという気持ちが大事…!ってことですね。



親切(ボランティア活動)は寿命が延びるだけでなく、加齢による機能低下の減少やうつ病の改善、認知症リスクの低下など心身+脳にも良さそう…!

2014年のロットマン研究所などレビュー論文によると、高齢者がボランティア活動を行うことにより、加齢による機能低下や認知症リスクを軽減できるのか調べてみたそうです。
まず研究者たちは、データベースを用いて高齢者のボランティア活動におけるメリットを調べた先行研究をチェック。結果、113件の研究がヒットし、そのうちの73件をピックアップされたとのこと。
その研究の中の横断研究や縦断研究、RCTのデータを見てみると、一貫して、

  • ボランティア活動は、うつ病の症状の改善、自己申告による健康状態の改善、機能低下の減少、死亡リスクの低下と関係していた…!

とのこと。
やっぱり親切は心身ともに健康になり、寿命も延びるみたいですな。
その理由は、ボランティア活動を行うと社会的関係や身体活動、認知活動が増加するからみたい。確かにボランティア活動は集団でやるのが普通ですし、ゴミ拾いとか歩いたり体を動かしますもんね。また、ボランティア活動の予定を覚えたり、手順やルールなんかを聞いたり覚えたり、理解したり、実際行ったりするんで認知機能も使うでしょうな。
そのため、研究者曰く、

  • ボランティア活動の機能改善効果は、認知症リスクの低下と関係しているだろう

としており、なかなか期待して良さそうな感じです。



個人的考察

親切のメリットはいかがでしたか…?
もし、お互いに親切し合い、その親切に対してお互いに感謝し合えればものすごい効果が得られそうに感じています。ぜひ目指していきたいもんですね~。
但し、注意点もありますんでその辺を詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。

参考文献

https://www.sciencedaily.com/releases/2019/05/190516101436.htm
https://www.researchgate.net/publication/332769082_Encouraging_flourishing_following_tragedy_The_role_of_civic_engagement_in_well-being_and_resilience
https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/2167702615611073
https://bmcevolbiol.biomedcentral.com/articles/10.1186/1471-2148-13-182