【加筆内容】運動してもランニングしても痩せない!むしろ太った!の原因は何なのか?運動によるダイエットについて考える その1「痩せるのか編」
そして皆大好きダイエット効果を期待している人も多いかと。特にマラソンやランニングといった有酸素運動でダイエットを行う方は多く、体重が減らないかと日々走っておられる方もたくさんいるかと思います。
しかし一方でこんな話しを良く聞く事がございます。
- 運動しているのに痩せない…。
- ランニングしているのに痩せない…。
- 始める前と全く同じ体重を維持している…。
- むしろ始めた時よりも体重が増えている…。
- 体重が増えた原因が筋肉ではなく余分な脂肪によるものだった…。
これは一体どういうことなのか…?
1年半ランニングを続けてもらっても女性の体脂肪は減らなかった…!
1989年のマーストリヒト大学の研究によると、ランニングと食事摂取量・体組成の関係について調べてみたそうです。
この研究は普段座りがちな男性18人、女性9人の計27人が参加したもので、全員にランニングを行ってもらったと言うもの。実験期間は結構長くて1年半(18ヶ月)も行ってもらったんだとか。また食事摂取量は7日間の食事記録から計算したとのこと。
んで、食事摂取量と体組成については以下のタイミングでチェックしたそうな。
- 実験開始時
- 実験開始から1年後
- 実験終了時
1年半後の結果がどうだったかと言いますと、
- 男性の体脂肪:体脂肪が2.4kgも減った…!
- 女性の体脂肪:体脂肪が変わらなかった…!
- 男性の1日のカロリー摂取量:131kJ/kgから159kJ/kgと大幅にアップしていた…!
- 女性の1日のカロリー摂取量:141kJ/kgから147kJ/kgと有意な変化はなかった…!
- 男性の炭水化物摂取量:63.7~81.7kJ/kgと有意にアップしていた…!
- 女性の炭水化物摂取量:68.0~81.9kJ/kgと有意にアップしていた…!
1年半走り続けることにより、男性はより多くのカロリーを摂取して、体脂肪も減っているって感じですね。それに対して女性は変化がないと…。そして男女ともに炭水化物の摂取量が増えたみたいですな。
更に面白いのが、女性のみ炭水化物の摂取量が増加した代わりに脂肪の摂取量が減っていたらしい。
また研究者によれば、これらの食生活の変化は心血管疾患の健康リスクを改善するので良い事だという話でした。
運動でのダイエット効果は皆が予想するよりも30%しか効果がない…!
2001年のクイーンズ大学の研究によると、運動による体重減少・脂肪減少(特にウエストの脂肪減少)の効果についてレビューしてみたそうです。
このレビュー論文は1966年から2000年までに発表された該当する先行研究のデータを見てみたというもので、
- 短期間の研究:運動期間が16週間以下の研究。全部で20件あった
- 長期間の研究:運動期間が26週間以上の研究。全部で11件あった
って感じなんですよ。
んで、確かに短期間の研究結果では体重や体脂肪が減っていたんですが、長期になると一変しまして、
- 26週間以上の運動を続けた研究では、平均体重の減少は予想の30%に過ぎなかった…!
ってことなんですよね。
つまり皆が抱く運動の減量効果のわずか3分の1しかないってことに…。
個人的考察
同じ運動を行っても男女で効果に違いが出るし、期待した効果も出ないっては悲しいですね。
それと運動のダイエット効果ってのは個人差も結構あるんでそれらも踏まえるとより複雑になってくるんではないかと。更に体重が減ったと思ったら筋肉量も減っていた、体脂肪が増えていたなんてこともあるんでこれらを見ていると運動、特にランニングやマラソン、ジョギングでダイエット効果を期待しないのが良いんではないのかな~と思います。
ということで運動によるダイエット効果はかなり低いということが分かりました。でもここで疑問なのが、なんで運動でカロリーを消費しているのに痩せなかったりむしろ太る、体脂肪が増えることがあるのかってこと。