1年ほど前に内向型って意外と少なくて大部分の人は両向型らしいよ…!そんでもって、実は外向型より内向型の方がコミュニケーション能力が高いらしいんだよ…!ってことを書いたことがございました。
今回はこのような内向型と外向型の誤解について書きたいと思います。



内向型と外向型の誤解

今回、参考にしたいのがローリー・ヘルゴーさんの名著「内向的な人こそ強い人」。この書籍によると皆が思っている内向型と外向型について、いくつも誤解があるんだそうな。
では、さっそくいくつか挙げてみたいと思います。


内向型は恥ずかしがり屋ではない…!

よく内向型の人は恥ずかしがり屋が多くて、話すのが苦手…!っと言われますが、実は大きな誤解。どういうことかと言うと、内向型の人は話す内容をよく考えてから話し始める傾向があるとのこと。そのため、レスポンスに時間がかかり、それを見た周囲の人たちが恥ずかしがり屋・話すのが苦手…!っと勝手に思っているだけらしい。


内向型はトークスキルが低いわけではない…!

内向型はトークスキルが低く話すのが下手…!っというのも実は誤解。以前に挙げたとおり、営業に向いているのは両向型→内向型→外向型だったらしいので、別に内向型はトークスキルが低いわけではないみたい。この誤解は上記でも挙げたとおり、レスポンスまでに時間がかかりやすい(ラグが発生しやすい)ことや、外向型の人が周囲に鈍感でトークスキルが高そうに見えるなどが原因なご様子。


内向型と外向型の幸福度は変わらない…!

外向型は幸せで内向型は不幸せ…。そんな感じに捉える人も多いですがこれも誤解とのこと。特別外向型が幸せではなかったし、逆に内向型は不幸せでもなかったらしい。
つまり、幸福度は内向型や外向型では決まらないみたいです。


外向型は底が浅いわけではない…!

外向型は雄弁なせいか底が浅い人間だと思われがち。しかし、これも誤解と言うこと。実は外向型はそんなに底が浅いわけではないそうな。キャラクターの印象のせいかついついあっさりした人とか単純な人というイメージが付いちゃうんでその辺で損しているところはあるかもしれないですね~。


外向型と内向型にはっきり分かれない…!

よく自分は内向型だ…。とか自分は外向型…!って話を聞きますが、本書によればこれも誤解であるとのこと。まぁ、冒頭で書いた通り、大多数の方が両向型みたいなんで分かる話かと…。
例えば、職場では外向型でも家では内向型とか、仕事では内向型だけど友だちとは外向型とかTPOに合わせて内向型と外向型が切り替わるなんて人は意外と多いのではないでしょうか…?
ということで、そもそも外向型と内向型にはっきり分かれないみたいなんで、これらを過度に気にする必要はない感じです。



内向型の誤解されがちな事

他にも誤解されがちなポイントがありますので早速見ていきましょう。


話すのが嫌いなわけではない…!

内向型は必要最小限しかしゃべらないので、むやみにしゃべらなかったりします。そのため、話すのが嫌いだとついつい思われがちですが、決してそんなことはないとのこと。皆さんも知っての通り、必要なときや自分の好きなジャンルでは饒舌になりますからねー。
つまり、内向型も普通に話すのが好きだけど、刺激に弱いんですぐ疲れちゃうんですよね。


内向型な人と内気な人は違う…!

以前に紹介したスーザン・ケインさんのTEDトークや「内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力」によれば、内気と内向型は似て非なるものみたい。
両者の違いは、

  • 内気:社会的に判断されることへの怖れがあること
  • 内向型:社会的なものも含め刺激に対してどう反応するか

となるみたいで、内向型は別に怖れがあるわけではなく、単に他人と接する刺激を強く求めていないだけとのこと。そのため、上記と同じく、必要な状況であれば、普通にコミュニケーションを取ります。


コミュニケーションは遠回りしがちではない…!

内向型の人と聞くと、コミュニケーションが苦手で回りくどい言い方をし、ついつい本題に入るまで遠回りしがちのように感じます。しかし、実は逆でかなり最短距離を取りがちだったりします。例えば、コミュニケーションをとる際のスタートとなるあいさつやアイスブレイク(話始めの緊張をとるための雑談)なんかは苦手で、いきなり結論から入って、必要最小限を伝え、会話は終了…!となってしまったりとか…。
場合によっては、怒っているように見えたり、嫌われているように見えたりして周囲を誤解させることも…。


人が嫌いではない…!

内向型の人は人が苦手で嫌いのように見えますが、実はこれは間違いなんだとか。苦手なのは大勢の人と接することであって、少数の人とはむしろ仲良くなるケースが多かったりします。つまり、内向型は量より質を重視する傾向があるってことですね。内向型は刺激に弱く、大勢の人と接するのは刺激が強すぎてダメですが、逆に数少ない友人になった人は親友になってずっと関係が続くことが非常に多いみたい。


話しかけるなオーラを出しているわけではない…!

内向型の人は、思考が好きですぐ話し相手や環境を観察したり分析したりしてしまうので、黙っていることが多かったりもします。考えることが好きであり、処理すべき項目が多いのでどうしてもスピードに欠けてしまうって感じですかね。
また、内向型は、注意の矛先が基本的に自分に向いていることが多かったりします(私的出来事に集中しやすい)。そのため、周囲の情報収集が疎かになり、フリーズしていることが多いのが特徴です。それに対して、外向型の人は注意の矛先が基本的に外に向いていることが多いのが特徴です。
そのため、フリーズしているところをみて、話しかけるなオーラが出ている…!と誤解されてしまうことも…。


内向型は治るわけではない…!

内向型か外向型かは遺伝の要素が強く、およそ半分は遺伝で決まってしまいます。更に以前に書いた通り、内向型と外向型は覚醒レベルやパフォーマンスのピーク時が真逆であり、この当たりをみると、脳の構造自体がどうやら違うっぽいんですよね。例えば、ドーパミン(興奮状態になる。モチベーションをアップさせる)に対して、内向型は刺激に弱いので、効きが良過ぎてすぐ疲れますが、外向型は刺激を求めるほど強いのでドーパミンにも対応できるそうな。
そのため、治すよりも活かす方が建設的であり、リフレーミングしていった方が幸せになれそう。因みにケインさんによれば、内向型の人の方が外向型の人より成績が良く、知識もあると研究結果で出ているそうなんでこの当たりを伸ばす方向で行くと良い感じ。



個人的考察

他にも内向型のリーダーは優れているとか、クリエイティブ性が高いとかありますが、そのあたりは、「スーザン・ケインさんのTEDトークから学ぶ内向型の人の力」をご覧いただけたらと思います。
それと自分が内向型か外向型か知りたい方はビッグファイブで調べてみるとよろしいかと思います。因みに私は以前に書いた通り、超内向型…っと思っていたんですが、ビッグファイブで調べてみると、まさかの両向型だったという…。
まさにターシャ・ユーリック博士の言う通り、自分では自分の理解度は95%だと思っていても実際は10~15%だったみたいです(笑)
ということで、まずはビッグファイブで自分の性格を知った上で、内向型であろうが外向型であろうが上記のような誤解をせず、うまくリフレーミングして長所として活かして頂けたらと思います。



参考文献