ということで今年最後の記事となります。

さて、皆さんはどんな一年でしたか…？

今年は令和6年ということで3年に一度の報酬改定の年でした。

詳しくは厚生労働省の「令和６年度障害福祉サービス等報酬改定について」のページにある各PDFをご覧いただくとよろしいかと思いますが、皆さんご存知の通り、コロナ禍で止まっていた流れが一気に動いたって感じでしたよね。

その中でも特にすごかったのはA型への影響でしょうか。

この発表がされるな否やA型を辞める事業所が全国的に続出、養護学校や支援学校に在籍し3月に卒業を控え、卒後A型に行く予定だった生徒や家族、先生はてんやわんや。A型に就職している方も急な事業所の方向転換であたふたって感じでした。

この辺についてはX（旧twitter）でポストした通りでして、

• 障害者5000人が解雇や退職　事業所報酬下げで329カ所閉鎖
• １カ月前に突然「閉鎖します」。全国で障害者が次々解雇のなぜ、カギは「Ａ型」　５０００人、過去最多を５カ月で突破

などをご覧いただくと思い出せるかと…。

更にこの波は今も続いておりまして、ここ最近も新たな情報が出ていましたよね。

こちらもポストしましたが挙げておきますと、

• 障害者の解雇4279人　3〜7月､就労事業所の報酬下げ要因

って感じです。

因みに「障害者の解雇4279人」ってのは、就労継続支援A型事業所の利用者の解雇です。 こちらも詳しくは厚生労働省のホームページ(以下)の資料3の最後のページを見てみるとよろしいかと思います。

• 社会保障審議会障害者部会（第143回）・こども家庭審議会障害児支援部会（第８回）合同会議の資料について

この波により、私が所属する事業所の近隣でもA型がいくつかなくなりました。またA型からB型になったところもありましたね。更にB型もいくつかなくなってしまいました。

一方、財務省から「就労継続支援B型事業所は短時間利用者で儲けているところがあるから締めていくよ…！(意訳)」という話も出ました。詳しくは以下が読みやすいかと。

• 財務省、障害福祉は「費用抑制が不可欠」　就労継続支援B型の報酬の適正化など提言

これを見るに「短時間利用減算」の基準が50%から更に低くなるのかも…と個人的に思った次第です。今後も注視していきたいですよね。

注視と言えば、就労選択支援も気にしていきたいところですね。令和7年10月1日開始予定なんでもう1年を切りましたが、現在、モデル事業を行っておりますよね。また並行してマニュアル的なものも作っているみたいですし、来年の2,3月頃には「就労選択支援員養成研修」のモデルもやるっぽい感じで、急ピッチで準備を進めているみたいです。

余談ですが、厚生省の担当官の話を聞く機会があったのですが、

と話しておりました。

枠組みは大事だけど、地域によってかなり違いがあるから柔軟に対応できるようにしたい、就労アセスメントはその地域性があるので同じようにしていきたいみたいでした。これはルール作りが大変そうですよね、間に合うのかしら…。

それと新たな資格を作る動きもちらちらありまして、この辺も気になるところ…。

気になる方は以下をご覧ください。

• 障害者就労支援の新資格　創設に向け具体案（厚労省）

と、まぁ、今年1年は激動な感じの就労支援でした。

この波は来年も続きそうですねー。

では最後に今年の人気記事をご紹介して終わりま～す。

2024年に挙げた記事の中で、閲覧数の多かったものトップ3は以下でした…！

• 3位：知的障がいの重症度の分類・IQ・精神年齢をわかりやすくまとめておきましょうか

知的障がいで「軽度」や「中度」って言葉を聞くときがあるけど、あれってなに…？IQどれぐらいの方を言うの…？精神年齢だと何歳ぐらいに相当するの…？っていうことを、まとめた記事。

実は知的障がいは、WHOのICD（国際統計分類・国際疾病分類）をベースにした場合と、アメリカ精神医学会（APA）の精神疾患の診断・統計マニュアル（DSM）をベースにした場合の主に2種類があるという、ややこしい話をしております。また、日本ではICDをベースにしている事、その上で知的障がいの重症度の分類をみております。

• 2位：肥満と過体重（太り過ぎ）はBMIがいくつ以上？何がヤバいの？原因は？

肥満と過体重（太り過ぎ）について、ガッツリ深掘りした記事が2位にランクインしました。

まずは基本としてWHOのBMIのカテゴリー分けを見つつ、世界中で肥満や過体重の人がどれだけいるのかの研究をチェック、その後、肥満や過体重の健康リスクの大規模研究を見ております。また後半の方では、そもそも肥満の起源はいつなのか…？原因は何なのか…？っていうところを見ていき、最後に可能性の高い原因とその対策を書いております。

• 1位：認知行動療法を簡単に知りたい人におすすめな認知行動療法マップ（CBTマップ）を紹介するよー

栄えある第1位は、認知行動療法マップ（CBTマップ）の記事でした…！

障がい者支援にとっても、認知行動療法はゴールドスタンダードであり、学んでおくとかなり支援の幅が広がります。んがしかし、その範囲の広さや難しさから、そもそもよく分からん…！どこから手を付けていいのか分からん…！ってなりがちなんですよね。

そんな認知行動療法の入門としておすすめなのが「認知行動療法センター」の「認知行動療法マップ（CBTマップ）」なんですな。
とりあえず上記の記事とその中にある動画を見て、気になるテクニックを使えば、認知行動療法の基本としては十分かと。因みに社内研修で全部見ていきましたが1時間ほどで終わったんで、オススメ。

以上、今年の人気記事でした…！

それでは皆様、良いお年を…！！