せっかく覚えたのに忘れちまった…!ってのは誰にでも記憶にありましょう(こんな記憶はいらないのに覚えているのも悲しい)
かく言う私も日々色々な研究を見てはすぐに忘れていっております(笑)。そこで凡人なりになんとか記憶力をアップする為、勉強法ってのを色々チェックしているんですが、今回、復習のタイミングで記憶の定着率が2倍変わるぞ…!って話がありまして、個人的に、これは使える…!となっておりました。
ということで今回はその研究をご紹介します。



1日の最後に今日やったところをテストすると良い…!

2015年のサセックス大学の研究によると、復習のタイミングで記憶の定着率は変わるのか調べてみたそうです。
私たちの記憶は通常1週間程度でなくなっちゃいまして、その原因は完全に記憶に定着していないか、長期記憶への移動中になくなっているからだと考えられております。一方で、いくつかの出来事は詳細な記憶まで覚えており、長期記憶として保管されます。そして長期記憶になる記憶の特徴は、何度も思い出すことが多いということです(だから検索練習が良い)
では思い出すタイミングで記憶の定着率がかわるのか…?ってことで今回チェックしてみることにしたんだとか。
この研究は2つの実験を行っておりまして、実験1には18~30歳の13人(うち女性6人、平均年齢22.3歳)が参加したそうです。まず研究者たちは実験前に合計26本の動画を用意。この動画は短編映画又はYouTubeの動画だったそうで、動画時間は平均38秒(29~48秒の間)、音はなく映像のみとのことでした。この26本の動画から21本の動画を選びつつ、更に7本ずつ分けて3セットを作ったそうです。
次に参加者全員に21本の動画全てをバーッと見てもらい、その後5分間休憩、以下のタイミングで観た動画の復習・思い出すことをしてもらったらしい。

  1. 7本の動画を1日目、8日目、18日目に思い出してもらった。
  2. 7本の動画を1日目、18日目に思い出してもらった。
  3. 7本の動画を8日目、18日目に思い出してもらった。

因みに動画の復習・思い出す方法は、動画のタイトルを聞いて声に出して説明するって感じだったみたい。
では結果のグラフを見てみましょう。


このグラフのポイントをまとめると、

  • 1日目、8日目、18日目に思い出してもらった時が最も記憶に定着していた。1日目から8日目の間に忘れられた記憶はわずか4.5%だった。18日目には記憶が2%もアップしていた…!
  • 1日目、18日目に思い出してもらった時もかなり記憶に定着していた。18日目までに忘れられた記憶はわずか14.7%だった…!
  • 1日目に思い出さず、8日目に初めて思い出してもらった時は大幅に忘れていた。1日目に思い出した時よりも47.8%も忘れていた。8日目から18日目の間に記憶が7.6%もアップしていた…!

とのこと。なんか記憶に残すコツが見えましたね。
実験2では20~34歳の16人(うち女性10人、平均年齢26.6歳)を対象に上記と同じ方法を行いつつ、黙って思い出してもらったそうな。併せてMRIで脳をスキャンしどの脳領域が関係あるか見たらしい。
結果、

  • 海馬と後帯状皮質が活性化していた…!

とのこと。まぁここはオマケ情報です。



個人的考察

この研究結果を現実の勉強なんかに活かすには、

  • 今日学習したことは今日のうちに復習(思い出す事)した方が良い…!
  • 復習は学習後すぐに行った方が良い…!
  • その日のうちに復習するだけで約2倍も記憶に定着する…!
  • 復習の方法は思い出しながら声に出す、黙って思い出すのが良い…!

って感じになりましょう。
こう考えると、1日の最後に今日やったところをテストする…!ってのは理にかなっていると言えますね。また、ライトナー法が効果的なのも納得かと。



参考文献