不安で瞬間的な観察力がアップする…!みたいな研究がありますので、こちらをご紹介しておきます。



不安で素早く見る力がアップする…!

2012年のアメリカ国立衛生研究所の研究によると、不安とパフォーマンスの関係について調べてみたそうです。
この研究は、22~34歳の健康な男女17名(男性10人、女性7人、平均年齢27歳)を対象に不安にさせつつ、混合サッケードタスクを行ってもらったそうな。
んで、混合サッケードタスク(サッケードタスクはサッカードタスク、サッケード課題などとも呼ばれる)は、プロサッケードとアンチサッケードと組み合わせたもので、それぞれについてはこんな感じ。

  • プロサッケード:画面に表示されたターゲットを素早く見る…!
  • アンチサッケード:画面に表示されたターゲットから素早く目をそらす…!

つまり、あっち向いてホイで示した方を素早く見るのがプロサッケード、示していない方を素早く見るのがアンチサッケードって感じですね。
このタスクを不安にさせつつ行ってもらったらしい。因みに不安にさせる具体的な方法は、

  • 参加者を(軽い)電気ショックで脅してみた…!

というもの。
バラエティー番組でお笑い芸人がやるゲームみたいですな(笑)
気になる結果が、

  • 不安な場合、画面に表示されたターゲットを素早く見る力がアップした…!
  • 不安な場合、画面に表示されたターゲットから素早く目をそらす力がダウンした…。

とのこと。
これは不安がもたらす長所と短所が出たからで、不安だとすぐにパッと見られるけど、一方で本当に見た物があっているかが不安になっちゃって目が離せなくなるって感じです。
とりあえず不安で瞬間的な観察力がアップするみたいなんでぜひ活かしていきたいですね…!



個人的考察

不安の長所である素早く見る力のアップはそのまま生かすとして、短所である素早く目をそらす力のダウンはどう対策すべきか…?
ここで重要なのが不安の長所でもある練習・準備です。練習や準備をしっかり行う事によって、本能、つまり無意識で動けるようになるんですよ。
例えば、救急隊員は、あらゆる事態を想定して日々訓練(練習・準備)をしています。またスポーツのプロなんかは、不安(高ストレス)にさらされると、あえて自動操縦(自動化)に切り替えます。
どちらも毎日の積み重ねで、体が覚えているのでごちゃごちゃ考えるより、任せてしまった方が勝手にいい動きをしてくれるんですよね。そのため、色々不安があっても無意識に任せちゃう、任せられるように練習・準備をしておくと良いのではないでしょうか…?
そうすれば根拠のある自信も持てますしねー。