最近、アイディア関連の記事をご紹介しております。
んでシャワー効果然りで、マインドワンダリングとクリエイティブ性には密接な関係があるんですよね。また、デフォルトモードネットワークとマインドワンダリングも密接な関係があるとされております。
ではデフォルトモードネットワークとクリエイティブ性は関係あるのか…?
今回はそこの因果関係を初めて証明した研究をご紹介します。



デフォルトモードネットワーク領域を制限すると創造性機能が低下した…!デフォルトモードネットワーク領域以外を制限しても創造性は変化しなかった…!

2022年のテルアビブ大学の研究によると、デフォルトモードネットワークと創造性の関係について調べてみたそうです。
意外にもデフォルトモードネットワークと創造性の因果関係はまだ証明されていなかったんだとか。
この実験は、脳の言語領域の近くに脳腫瘍が出来てしまった患者さん22名を対象に行ったもので、この中で13名のデータが最終的に使えたとのこと。
まず研究者たちは脳腫瘍を取り除く手術の前に、全員の脳をfMRIでスキャンし、それぞれのデフォルトモードネットワーク領域をマッピングしたそうです。また合わせて手術前に患者さんの言語機能や認知機能が損なわれていないかもチェックしたそうな。
そして脳腫瘍の切除手術の際、外科医が電気刺激で大脳皮質をマッピングできるよう、患者さんは起きていなければいけなかったそうです。因みに電気刺激により、脳の特定の領域は短時間抑制されるんだとか。
んで、実際の手術中に患者さんには創造性テストを受けてもらったそうです。創造性テストは、ある物について通常の使い方以外の別の使い方を考える(例:レンガの別の使い方を考えるなど)というものでして、拡散的思考をチェックする王道の方法となっております。
その際に外科医がマッピングしていたデフォルトモードネットワーク領域に電気刺激を行い、一時的に機能を抑えてみたそうです。
すると、

  • 患者さんの創造的なアイディアを考える能力が一時的に停止した…!

とのこと。
例えば、ある一人の患者さんはタイヤについて多くの別の使い方を思いついたそうです(クッションや庭の噴水、ジュエリーの一部として使えると思いついた)。しかし、デフォルトモードネットワーク領域に電気刺激を行い、一時的に機能を抑えてみると、鉛筆の新しい使い方を全然思いつけなくなってしまったらしい。
また、デフォルトモードネットワーク領域以外を電気刺激で一時的に機能制限しても、創造性は変化しなかったそうです。
この結果から研究者曰く、

  • デフォルトモードネットワークと創造性の因果関係を証明した最初の研究だ

としています。



個人的考察

ということでまとめると、

  • マインドワンダリングとクリエイティブ性は関係アリ
  • デフォルトモードネットワークとマインドワンダリングは関係アリ
  • デフォルトモードネットワークとクリエイティブ性は関係アリ

となりました。
おそらく、流れとしては、

  1. マインドワンダリングが起こる
  2. デフォルトモードネットワークが起動…!
  3. クリエイティブ性がアップ…!

って感じなのかな~と思います。



参考文献