先週の続きです。
今回は、完璧主義と自己効力感(自信)の関係について調べた研究を見てみます。



完璧主義と自己効力感(自信)の関係について調べてみた…!

2008年の研究によると、完璧主義と自己効力感(自信)の関係について調べてみたそうです。
軽く復習しておきますと、完璧主義は大きく2種類ありまして、

  1. 完璧主義的努力:完璧主義的な個人的基準を持つこと、そして自分のパフォーマンスに対して厳しい基準を設定すること。ポジティブな感情や忍耐力、高い学校成績、テストの成績が良いなどメリットが多い
  2. 完璧主義的懸念:自分のパフォーマンスに対する自己批判、期待と結果の間の不一致感、ミスや他者からの高い期待に対する懸念、他者から自分が完璧であることを求められているという恐れがあること。ネガティブな感情や低い自尊心、低い自己効力感などでメリットが多い

って感じなんですな。
但し、自己効力感に関しての研究結果は一貫していないんだとか。因みに自己効力感は一般的に自信とも言われまして、特定の目標や課題に対して、自分ならできるという行動や能力への認知・自信があることを言います。自己肯定感(できる・できないに関係なく、ありのままの自分でいいと思える感情や自己評価のこと)とは違って、実際にやり遂げる行動力や能力があり自分でそれを知っていることが自己効力感なんですな。
話を戻しまして、一応、完璧主義と自己効力感を調べた先行研究はあるんですが、

  • 自己指向的完璧主義(自分自身に完璧を求める)は低い自己効力感と関係していた…!
  • 社会規定的完璧主義(他人が自分に完璧を求める)は高い自己効力感と関係していた…!

と出ており、自己指向的完璧主義は完璧主義的努力の一部、社会規定的完璧主義は完璧主義的懸念の一部を形成しているため、

  • 完璧主義的努力は低い自己効力感と関係がありそう…!
  • 完璧主義的懸念は高い自己効力感と関係がありそう…!

となっております。
ただ一方で、完璧主義的懸念は低い自己効力感と関係があるという先行研究もあり、結果は矛盾しているんですな。
そこで今回完璧主義の種類と自己効力感や目標レベル、成功と失敗への反応との関係を見てみることにしたんだとか。
この研究は、イギリスの大学の学生100人(男性18人、女性82人、平均年齢21.2歳)を対象にしたもので、まず参加者全員の完璧主義(完璧主義的努力・完璧主義的懸念)と自己肯定感を調べてみたそうな。
次に全員にテストを受けてもらったみたい。ただこのテスト、結果がコントロールされておりまして、半数(50人)は良い結果、半数(50人)は悪い結果が出るようになっており、参加者はランダムに振り分けられた感じとなっております。
その後、再び自己効力感をチェックしてみたんだとか。
さて、結果がどうなったのかといいますと、

  • テスト前:完璧主義的努力は自己効力感・目標レベルと正の相関関係があった…!
  • テスト前:完璧主義的懸念は自己効力感・目標レベルと負の相関関係があった…!
  • テスト後:完璧主義的努力は、良い結果の後に更に目標レベルが上がる傾向があった…!
  • テスト後:完璧主義的懸念は、悪い結果の後に更に自己効力感が下がる傾向があった…!

って感じ。
どうやら完璧主義的努力が高いと自己効力感も高くなり、結果が良いと更に高い目標をもって挑戦するようになって努力するって感じみたいですね。反対に、完璧主義的懸念が低いと自己効力感も低く、結果が悪いと更に自己効力感が下がっていくみたい。
この結果に研究者曰く、

  • 完璧主義的懸念は自己効力感の低さと関連があり、悪い結果の後に自信を失うが、完璧主義的努力は高い目標レベルと関連があり、良い結果の後には更に高い目標を設定するようになった

とのこと。
完璧主義的努力は活かして自己効力感をどんどん上げていく感じで、完璧主義的懸念はそのせいで自己効力感がどんどん下がっていく感じなんですな。



個人的考察

完璧主義的努力は活かすと自己効力感をどんどん上げられるぞ…!ってのはメリットといえそうですね。



参考文献