今回は狩猟採集民の植物性食品の摂取量に注目した研究を見てみます。



オーストラリアの先住民アボリジニの人々の植物性食品の摂取量・栄養素について調べてみた…!

1998年のシドニー大学の研究によると、オーストラリアの先住民アボリジニの人々の植物性食品の摂取量・栄養素について調べてみたそうです。
なんでも少なくとも4万年から5万年の間、オーストラリアの先住民であるアボリジニの人々(つまり狩猟採集民ですな)にとって、植物性食品は動物性食品メインの食生活において、重要な補助的役割があったそうな。今回はそこん所をフォーカスしてチェックしてみることにしたとのこと。
この研究は、オーストラリアの先住民アボリジニの人々が食べていた800種類以上の植物性食品を調べつつ、そこから平均的な栄養素を計算してみたというもの。因みに植物性食品の摂取量の割合が1日のカロリー摂取量の20~40%(最も可能性の高い範囲)と仮定しつつ、3,000kcalの場合で計算したみたい。
結果、植物性食品の三大栄養素や食物繊維、ビタミンCの摂取量なんですが、

  • タンパク質:22~44g
  • 脂質:18~36g
  • 炭水化物:101~202g
  • 食物繊維40~80g
  • ビタミンC:90~180mg

だったとのこと。
アボリジニの方なんで炭水化物がやはりずば抜けて多いですね。それと注目したいのが食物繊維です。1日で40〜80g摂っているとかすごすぎ…。
因みに研究者によれば、炭水化物は全て植物性食品から取っているらしく、また、伝統的なアボリジニの食事から推測すると、炭水化物(特にデンプン)が比較的少なく、食物繊維が多かったようです。更に炭水化物の半分以上は、果物や蜂蜜から摂っていたらしい。
ただ面白いのがこんなに炭水化物ばっか食っているのにも関わらず、インスリンに問題がないってこと。そのため、糖尿病や心疾患、肥満とは無縁な生活を送っていたみたい。



個人的考察

これを見て改めて食物繊維をガンガンとっていこうと思いました。



参考文献